2023/10/28 (土) 08:00 6
古性優作の完全優勝で幕を閉じた寛仁親王牌。位置取りを含めレースの読みと戦略は「お見事!」としか言いようがない。これで今年は3個目のタイトルを獲得して“王者の風格”も備わってきた。古性選手、優勝おめでとうございました!
弥彦は連日大勢のファンが押し寄せ、燃えていた。場内のファンの歓声と熱気が弥彦神社の森に響き渡り、贔屓の選手の後押しになり、ホントに良いレースが展開されたよね。その分、車券は荒れたりして難しかったね。前回このコラムでピックアップした河端朋之が初の決勝進出を決め、和田健太郎も3連勝で決勝戦へ。「タマゲタ!」ってのが本音だが、ともあれ嬉しい限りだったよ!
さて、京王閣記念もシリーズを通して車券の参考にしてもらうべく、しっかりと占っていきたい。寛仁親王牌組に目を向ければ、準優勝の慎太郎を筆頭に、決勝進出の小松崎大地のほか、新田祐大、平原康多、眞杉匠ら上位陣が揃い踏みときている。ここに割って入るのは徹底先行を武器にする北井佑季だろうな。前走の青森でもすべてバックを取っての優勝と好調だ。近況乗れている松谷秀幸が北井にマークできれば、松谷にもチャンスが拡がっていく流れが生まれる。
そして地元勢! 鈴木竜士と高橋築は“目標に恵まれれば”決勝戦まで視野に入るよね。また、気配良いのが河合佑弥だ。河合は乗れてる。「地元3割増し」を地でいくのはこの男なのではと注目している。最後に挙げておきたいのが藤井侑吾だね。“逃げて結果を残せる”だけに侮れない。妄想推奨レースはどの選手をピックアップすべきか迷うところだが…。
迷ったが決めたぞ! 初日は河合佑弥の乗る4Rを妄想実況と行こうじゃないの!まずは初手の並びから整理する。芦澤大輔がスタートを飛び出し、⑦河合佑弥-①芦澤大輔-⑤志村太賀の関東ラインが前から。枠なりで④菅原裕太-②佐藤壮の南関コンビ、③晝田宗一郎-⑨香川雄介の中四国、⑥平尾一晃-⑧松岡孔明の九州で周回を重ねる(⇐⑦①⑤・④②・③⑨・⑥⑧)。
勝負どころで平尾が押さえ、晝田が叩く。そこを菅原が切り、河合が一気に仕掛ける展開。河合と芦澤の直線勝負①=⑦を本線に狙う。また、寛仁親王牌初日に落車し、2日目には棄権とツキに見放されたかと思いきや、3日目にまくりを打ってオレを驚かせた香川にも注目したい。晝田に乗り突っ込む香川の台頭①=⑨も十分ありと見る。これなら安全策で①⑦⑨ボックスを押さえておけば万全だベ!
さて、妄想車券をあぶり出してみっか! あまりオススメというわけではないが、自在な立ち回りをするようになってきた菅原が面白い。これに乗る佐藤にも注目し南関コンビを上手く絡める車券はいかが?
展開は平尾が出て菅原が切り、そこを晝田が先制するとき。勝負どころで⇐③⑨・④②・⑥⑧・⑦①⑤になる展開! となれば⑨-②③④の妄想車券もあり得るし、②④⑨ボックスも押さえたいところ!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。