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吉井秀仁の妄想先取りレース実況

【オールスター競輪予想】ここまでの“西高東低”を覆せるか!? 上昇傾向の南関東とナショナル組の有望株に期待する/西武園GIで狙うべき選手たち

2023/08/15 (火) 08:00 9

今年ここまで“西高東低”のGI戦線

 言うまでもないが、オールスターはファン投票で選出される開催だ。ファンへの貢献度が投票に反映され、「いかに自分の走りをしたか」や「結果を残してきたか」が投票結果に素直に出る。GI戦線は全日本選抜競輪と高松宮記念杯を古性優作が、日本選手権競輪は山口拳矢が制し、残すGIはあと3つ。タイトル戦線の流れは今年も西高東低に大きく傾いている。

 ここに若い自力型の台頭が著しくなり、もはやネームバリューだけでは勝てない構図になってきた。追い込み選手は厳しい立場におかれちまったのか? 番手を守ることは当然だが、それだけでは成り立たなくなってきている。自力型同様の縦脚を研く必要に迫られちまってるんだよね。6日間の長丁場で行われるナイター開催はいろんなドラマが展開されそうで、本命決着もあれば思わぬ波乱もあるベ。

気配良い南関東勢とナショナル組の有望株

「西高東低を打ち破り、東日本から優勝者は出るのか?」を考えてみれば、富山記念を優勝し、上昇気運に乗った郡司浩平に注目しちまうね。力をつけた松井宏佑、逃げに徹する北井佑季を足掛かりに、盟友・深谷知広らが加わり、“南関の強固な結束”で久々のGI優勝がキタイできるね!

 また、「ニューヒーローの誕生があるのか?」も気になるところ! 犬伏湧也や嘉永泰斗ら天賦の才に恵まれた選手が目白押しだ! さらに若手の有望株を挙げれば、イギリスはグラスゴーの世界選手権で銅メダルを獲得した中野慎詞と太田海也の走りに大注目している。レースの甘さはあるが、能力そのものはすでにトップクラス。小細工なしの豪快な走りができれば、ひょっとすると?の期待ができるべね!

「逃げなきゃダメよ」の西武園バンク

 いずれにしろ、オールスターの見どころは満載。本命党も穴党も入り交じり、ワクワクな6日間を楽しみたいね。ガールズケイリンだって見逃せないよ。開催2日目にはアルテミス賞レース、開催3日目にはガールズドリームレースが行われる。これまた世界選手権帰りの佐藤水菜、太田りゆの参戦があるし、スピード勝負になるのか? と楽しみ。

 逃げ有利な西武園競輪場で展開される熱い戦いは、前半戦は「逃げを軸」に後半戦は逃げ争いを見込んで、「かましまくりを軸」にお財布パンパン作戦でいってみっかね!

初日オレが狙いたいのは5R! 2021年西武園記念覇者・野口裕史

 今回は5Rを妄想大劇場にピックアップする。並びは①野田源一-④柳詰正宏の福岡コンビ、⑦隅田洋介-⑧池田良の中国タッグ、⑥野口裕史-②鈴木裕の千葉コンビに近畿は⑤寺崎浩平-③稲川翔-⑨椎木尾拓哉の細切れ戦となっている(⇐①④・⑦⑧・⑥②・⑤③⑨)。

 逃げる野口に寺崎が戦いを挑み、もがき合いになろう。それでもダッシュ鋭い寺崎が出るだけは出てしまうとみる。そうなると軸は稲川だ。寺崎は脚を削られ、椎木尾の流れ込み③-⑨に寺崎の残り③-⑤。野田の強襲逆転①=③が本線になる。

 妄想展開は寺崎がどっかり構え、野口のマイペース逃げになったときだ! もちろん野田と隅田は切り替え、中団を確保ってわけだ。最終ホームは⇐⑥②・①④・⑦⑧・⑤③⑨の形に。2021年の西武園記念を逃げて完全優勝!野口がまたまた逃げての鈴木との②=⑥。鈴木が番手の仕事をしっかりすれば、なおさら野口の逃げ切りは濃厚に! ⑥から手広く押さえていくか!

オールスター初日メイン! ドリームレース予想

 さいごに10Rのドリームレースにも触れておこう! 初手の並びは①脇本雄太-②古性優作、③松浦悠士、④郡司浩平、⑤平原康多は単騎戦、北日本4車は結束で⑧新山響平-⑥新田祐大-⑨佐藤慎太郎-⑦守澤太志だろう(⇐①②・③・④・⑤・⑧⑥⑨⑦)。

 高松宮記念杯で新山は脇本に突っ張られたわけだし、ここは用心し、早めに押さえ主導権を狙っていくだろ。脇本は抵抗せずに下げ一気に巻き返すとみる。勝負所では⇐⑧⑥⑨⑦・③・④・⑤・①②となっているはず。それでも脇本が力でねじ伏せ、マーク古性とのゴール勝負①=②が本線になる。新山からバンマクの新田への①=⑥、脇本が不発に終われば慎太郎さんの流れ込みあり! ⑥-⑨を押さえておくといいべ。

 さて、逃げ有利の西武園で繰り広げられる真夏のバトル! 思う存分楽しもうじゃねえか!

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吉井秀仁の妄想先取りレース実況

吉井秀仁

Yoshii Hidehito

千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。

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