2021/04/21 (水) 18:00 10
みなさんこんにちは! 110期愛知支部の佐々木恵理です。
もう4月!もうすぐ5月! 春というよりもう初夏ですね。この時期といえば卒業、入学。今年も競輪選手養成所(旧競輪学校)からたくさんの新人選手が卒業しました。おめでとうございます!
競輪選手は、「自分が競輪学校に通ってる1年はとても長く感じるけど、人が通ってるのはあっという間」とよく言います。
デビューした頃は、そんなわけないや〜ん! と思ってましたが、私も感じるようになり、やっと競輪選手になったなぁと思いました(笑)。今年の卒業生はコロナ禍での養成所生活だったので夏と冬にある帰省もなく、とても長い1年だったでしょう。
●フレッシュな1年目佐々木恵理
だれでも新人の頃があるということで、7月から6年目になる私、佐々木恵理の新人の頃のエピソードをお話します。
私たちがデビューした時は昨年度から5月に行われているルーキーシリーズ(新人だけのレース)はなく、7月にいきなり先輩たちに混ざってのデビューでした。とにかく緊張しっぱなし! まさに口から心臓飛び出るってくらいのドキドキのデビュー戦でした。
サマーナイトの裏開催だったのもあって初日は先行して4着、2日目は捲って1着(ここは自分でも驚き)、最終日は決勝6着(落車再乗)という結果でした。今振り返っても、デビューの開催でいいも悪いも全部味わったような感じでした。先輩ガールズのテクニック、脚力全て自分は劣っていてこれから相当頑張らないと、プロの世界は厳しい…と思った。とても悔しい開催でした。
5年も経てば懐かしい思い出ですが、今でもデビュー戦のことを思い出すと当時の気持ちに戻り、気が引き締まります。
●120期新人ガールズ選手のココを見て!
新メンバー加入と聞くとワクワクしちゃうのがオタク。青田買いして『俺が育てた!』って言いたいのがオタク。
ということで、まずは正式デビュー前のルーキーシリーズからしっかりプロフィール、SNS、ネット記事、在所データなどをしっかりチェックして青田買いしましょう。記録会のタイムやインタビュー記事をチェックすると脚質やデビュー後にやりたい戦法も見えてきます。
パッと見た感想、120期はとにかくルックスがいい! 私たち110期の競輪学校時代は耳出しショートカット、ノーメイクが決められていたので、最初のプロフィール画像は全員モンチッチみたいでした(笑)。競輪学校から競輪選手養成所に変わり、髪型もかなり自由になったりメイクもできるようになったので、最初のプロフィール画像なのにしっかりかわいいです!
そして、自転車経験者が多く、国内・国際大会での戦歴がスゴイです。養成所で定期的に行われる記録会のタイムもとても良く、脚力がある選手が多いよう感じました。年々レベルアップしているガールズケイリンですが、ここから益々のレベルアップが期待できそうです。
(ここまでは競輪選手佐々木でしたがここからはアイドルオタク佐々木でお話します。)
私が新人デビューに何よりも期待することは新旧交代です。
アイドルでも新メンバー加入の時には、曲中の立ち位置、歌割り、メディア選抜には必ず変化があります。
例えばAKB48の大声ダイヤモンドのリリース時には、デビューして間もなかったSKE48の松井珠理奈さんがセンター大抜擢されました。秋元康さんが10年に一度の逸材と言った松井珠理奈さんですが、デビュー曲でAKB48の先輩たちを脇に従えセンターにいた姿の衝撃は今でも忘れられません。ちなみに、大声ダイヤモンドのMV撮影が松井珠理奈さんにとって2現場目だったそうで、ほぼ素人でこの輝きと眩しさを持ったアイドルは今後二度と出てこないように感じます。アイドルの世界のように、ガールズケイリン界でもカレンダー、ポスター、メディア出演などで選ばれる人が変わる可能性があると思っています。オールスターでのファン投票の順位の入れ替わりもあるでしょう。もちろんデビューしてすぐという話ではなく、数年後、個人のキャラクターが見えてきて先輩たちに負けない脚力もついてきた頃かもしれません。でも、新しい選手が入ってきたからにはなんらかの変動が起こるはずです。
ガールズの場合はデビューして1年目でも競輪祭に出ることができます。競輪祭で優勝すればガールズグランプリにも出ることができ、新しいヒロインの誕生も期待できます。
新人デビュー後のガールズケイリン界の変化を是非お楽しみください。
●佐々木が気になる120期をアイドルに例えて紹介
内野艶和選手(福岡)
アイドルに例えるなら、HKT48、IZ*ONE 宮脇咲良さんしかいないでしょう。
宮脇咲良さんは、子役時代にミュージカルでしっかりとした歌、ダンスなどの基礎を学び、HKT48の1期生として活躍。その後オーディションを経てIZ*ONEとしてデビューし、国内だけでなく世界を舞台にして活動しています。
内野選手は、高校時代に自転車競技を始め全国選抜の女子ロードレースを2連覇。2019年のジュニア世界選手権では初出場でポイントレース優勝。選手になる以前から国内外で活躍しています。そして現在は中長距離のナショナルチームに所属してパリオリンピックを目指しています。
プロになる前からしっかりとした力をつけ、日本国内だけでなく世界を舞台に活躍する姿は宮脇咲良さんと重なるところがあります。今後も世界を舞台に、パリオリンピックを目指しガールズケイリンも自転車競技も二刀流の活躍を期待しています!
本多優選手(群馬)
アイドルに例えるなら、モーニング娘。’21 佐藤優樹さん。
歌、ダンスも未経験でモーニング娘。に加入した佐藤さん。加入直後は他のメンバーに遅れをとっていましたが、鍛えてきたリズム感と絶対音感と向上心でスキルアップ。現在はモーニング娘。’21の中心メンバーで、歌、リズム、表現力はステージ上で常に目を引く存在です。
本多選手は、スピードスケート経験者の適性試験合格者(自転車に乗らない入学試験)です。男子でも女子でもスピードスケート経験者は多く、本多選手が目標にする梅川風子選手もスピードスケート出身です。佐藤さんが他のメンバーに遅れをとっていたように、本多選手も今はまだ自転車の技術は劣っているかもしれません。ですが、スピードスケートで培った脚力と持ち前の上昇志向で、数多くいるガールズケイリン選手の中でも注目を集める選手になるでしょう。
●新人デビューするにあたって先輩選手として思うこと
新人がデビューする時は、先輩選手たちも、いつもよりもピリッとした緊張感が出るような気がします。どんな後輩が入ってくるのか楽しみなのはもちろんですが、負けたくない気持ちもあります。毎年この季節は初心に帰るというか、一個人として頑張らないと、と改めて思います。
新人も先輩も、様々な想いを込めている新人デビュー。是非とも様々な視点で楽しんでいただきたいと思います。
それでは、より楽しい競輪ライフを! 次回更新をお楽しみに!
みなさんが120期で気になるメンバーは誰ですか?好きなアイドルやアーティストなどに例えて、佐々木選手の質問箱に送ってみてくださいね。
佐々木恵理
Sasaki Eri
愛知県豊橋市出身。大学卒業後、システムエンジニアとして社会人を経験し、テレビ番組でガールズケイリンの存在を知って競輪選手を志願。T-GUP(豊橋ガールズケイリン育成プロジェクト)を経て、2016年に名古屋競輪場でレースデビュー、初勝利。アイドルと競輪を愛する、アイドルヲタクレーサー。