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伝説ヤマコウ 炎のレース展望

【よさこい賞争覇戦予想】最大の見どころは犬伏VS町田の対戦!果たしてどちらが強いのか/ヤマコウ展望

2023/04/09 (日) 12:00 41

 高知競輪開設73周年記念よさこい賞争奪戦決勝メンバーが出揃いました。ライン構成は以下の通りです。

①犬伏湧也(徳島・119期)ー⑥宗崎世連(高知・100期)
②平原康多(埼玉・87期)ー④松川高大(熊本・94期)
⑤町田太我(広島・117期)ー③松浦悠士(広島・98期)ー⑧才迫開(広島・101期)
⑨新田祐大(福島・90期)ー⑦荒井崇博(長崎・82期)

 決勝の最大の見どころは①犬伏湧也と⑤町田太我の対戦です。犬伏は勝ち星こそないものの、最終的に主導権を取って決勝に進出しました。⑤町田太我も脇本雄太を倒して、今節を盛り上げています。果たしてどちらが強いのか?先行に対する意欲はどちらが上なのか、直接対決で分かることもあります。

 ⑤町田は、準決は脇本雄太を後方に置いて、仕掛けるタイミングを与えませんでした。あの走りは、普段から先行で走っている選手の機微が働いたと思います。⑥宗崎は⑤町田の先行を差せずに3着。末もしっかりしていて⑤町田に未知の可能性を感じました。長い手足は、ストロークする打点が高くなるので打点の低い選手よりエネルギーの消費を抑えることができます。逆に長い手足を早く回すのは、短い選手に比べて不利となります。大谷翔平のように手足が長く、鋭く回せる選手が1番強いと思います。逆に、①犬伏は短いストロークなので、ダッシュがよくても末脚が課題です。この好対照の選手の戦いとなるので興味が湧きます。

 ①犬伏と⑤町田、どちらが前受けするでしょうか? 私は①犬伏が前受けすると考えました。後ろ攻めを苦にしないのは⑤町田と思うからです。

 準決も⑤町田は後ろ攻めから逃げ切り、①犬伏は前受けして最後にカマすレースをしました。対戦相手の違いがあるものの、⑤町田の方が後ろ攻めを苦にしない印象があります。ダッシュ力の差も、⑤町田を後ろ攻めで考える根拠です。

S.①⑥ ②④ ⑨⑦ ⑤③⑧

 ⑤町田の動きに合わせて⑨新田の動きはないと思います。①犬伏の突っ張りが怖いからです。打鐘に合わせて⑤町田が①犬伏を叩きます。①犬伏が突っ張るパターンなら、もがき合って⑨新田か②平原が混戦を捲ります。⑨新田と②平原、長い距離が踏めるのは⑨新田ですね。①犬伏と⑤町田が踏み合うパターンなら、①犬伏の番手⑥宗崎が離れる事もあると思います。先行選手の力量が同じ程度なら、番手が強い選手の方がラインとして強いと思います。

    ←⑤③⑧
打鐘.①⑥ ②④ ⑨⑦

H.⑤③⑧
 ① ⑥ ②④ ⑤③⑧

     ←⑨⑦
B.⑤ ③⑧ ②④
   ⑥  ①

 ③松浦は番手捲りは極力避けたい選手なので、後ろの動きを見て仕掛けると思います。この体勢なら⑨新田の動きに合わせて前に踏み込みます。

・狙い目
3-9=78

②平原が⑨新田より前にいる可能性も考えて…
3=2-48

 穴目は、③松浦と⑨新田が踏み合って、番手の⑦荒井が伸びることを考慮します。脚を使わない②平原と絡めます。
7=2-394

 大器の①犬伏と⑤町田が戦うレースは、どちらが主導権を取るのかを考えるだけでもワクワクする一戦となりました。

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山口幸二

Yamaguchi Kouji

岐阜県大垣市出身。日本競輪学校62期卒業の元競輪選手。1988年9月に大垣競輪場でデビュー、初勝利。1998年のオールスター競輪で完全優勝、同年のKEIRINグランプリ'98覇者となる。2008年には選手会岐阜支部の支部長に就任し、公務をこなしながらレースに励む。2011年、KEIRINグランプリ2011に出場。大会最年長の43歳で、13年ぶり2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王も獲得した。2012年12月に選手を引退、現在は競輪解説者としてレース解説、コラム執筆など幅広く活動する。父・山口啓は元競輪選手であり、弟の山口富生(68期)、息子の山口聖矢(115期)・山口拳矢(117期)は現役で活躍中。

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