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鈴木誠のハイブリッド展望

【トラック支援】関東の4人は別線勝負を選択!単騎の新田の走りにも注目!

2021/03/21 (日) 12:00 0

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は宇都宮競輪場で開催されている国際自転車トラック競技支援競輪の決勝レース展望です。

【国際自転車トラック競技支援競輪】ですが、記念競輪にしてはメンバーが手薄で、どの選手にもチャンスがあるのではと見ていました。

 ただ、3日間開催となったことで予選の勝ち上がりが厳しく、初日の特選に出場した選手が有利になっていたのも事実です。その中で決勝に勝ち上がってきた佐々木選手は、レースぶりからも調子の良さがうかがえます。

 その佐々木選手も含めて、関東が4人となった決勝ですが、佐々木選手の後ろには杉森選手。宿口選手の後ろには、準決勝と同じく神山(雄)選手と別線勝負を選択しました。

 これは並びを決めた後の宿口選手のコメントにもあったように、地元の神山選手を4番手にすることはできなかったと思ったのでしょう。後は小川選手の後ろには、準決勝と同じく柏野選手が。準決勝で強烈な捲りをみせた竹内選手の後ろには、渡部選手が付けています。新田選手は竹内選手の後ろを回るのではと思っていましたが、単騎のレースを選択しています。

 宇都宮競輪場は国内に3つしかない500バンクで直線も長く、ラインで決まるというよりも、力のある選手が強い傾向にあります。今回は竹内選手の他にも、捲りで強い選手が揃っています。それだけに新田選手は前々でレースを進めていきそうなラインの3番手にいた方が、縛りも無くレースができると思ったのかもしれません。

 今回の自力型の選手には徹底先行タイプが見当たらないのですが、結果的に竹内選手が動き出すのではと見ています。その中でも注目しているのは、先ほども調子がいい選手として名前をあげた佐々木選手です。

 今大会の内容もいいだけでなく、ここ数場所のレースを見ていても調子の良さがうかがえます。また、どのレースでも徹底先行するのではなく、今大会のように捲りも使いこなしていますし、その意味でも若さがありながらも、クレバーな選手だと思います。

 同じ自力型では宿口選手や小川選手もレース巧者ではあるのですが、その2人を佐々木選手が、若さと勢いで捲り切ってしまうのではないかと見ています。

 単騎の新田選手はどの位置でレースを進めていくかですが、自分が新田選手の立場ならば、佐々木選手-杉森選手の3番手が最も魅力的なポジションだと思います。

 佐々木選手は他の捲り型の選手よりも積極的に動いていくはずですし、もし、竹内選手が一気に先行していくようならば、新田選手はその後ろに付けてもいい。これも500バンクならではと言える、選択肢の広さと言えるでしょう。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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