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前田睦生の感情移入

【競輪祭】どんなKEIRINグランプリを見たいのか、ファンの思いとともに…

2022/11/21 (月) 12:00 19

深谷知広が大事なカギを握る

誰が乗ると、KEIRINグランプリはこうなる…

 小倉競輪の「第64回朝日新聞社杯競輪祭(GI)」が11月22〜27日に開催される。このレースで平塚競輪場で開催される「KEIRINグランプリ2022」出場9選手が決まる。決まった後の約1ヶ月、どんなレースになるかを予想するわけだが、この競輪祭の前は「誰が勝って、こんなグランプリメンバーになって、こうなるんじゃないか」を妄想する時期でもある。

 最たる妄想は、場所は平塚で郡司浩平(32歳・神奈川=99期)が現在、南関で1人ほぼ出場を決めている状況(漏れる条件はあるが…)。どう考えても、もう1人欲しい。「get another one」。当然、深谷知広(32歳・静岡=96期)の名前が挙がる。「ふ、ふかや〜」。早くからこの大会に照準を絞ってきた成果を、見せる。

 そして松浦悠士(32歳・広島=98期)からすれば、ボーダーにいる清水裕友(28歳・山口=105期)が気になって仕方がないだろう。当コラムがアップされる21日は松浦の32歳の誕生日。しかし、松浦としては自分の誕生日より、このシリーズでどうなるのか…が頭の中を占めているか。

 北日本は新田祐大(36歳・福島=90期)に佐藤慎太郎(46歳・福島=78期)と守澤太志(37歳・秋田=96期)。脇本雄太(33歳・福井=94期)ー古性優作(32歳・大阪=100期)の近畿ラインが、すでに人気の中心で間違いない。近畿を倒せる構図を…と強者陣は考えるだろう。平原康多(40歳・埼玉=87期)も現在のままでは、関東1人(漏れる条件はあるが…)。

KEIRINグランプリで何を買いたい?

前田記者イチオシの北津留翼

 本命党や近畿ファンは「脇本=古性で勝負!」とすでに思っていていいところ。あとは古性が差せるのか、どうか。しかし、時は年の瀬12月30日ーー。
「年を越せるのか、オイラ」「アタシ、餅買えるかしら…」という状況だ。

 事ここに至っては、早くも結論に気が付いた方も多いだろう。

 そう、北津留翼(36歳・福岡=90期)だ。北津留が1人、グランプリにいた場合。穴党の目に輝く星が光る。2023年を与えてくれる、翼。えっ、普通? 確かに、これはありがちな妄想。では、原田研太朗(32歳・徳島=98期)でどうだ!

 ハラケンは「人の後ろには付かない。今後すべて自力でやる」と宣言した。松浦の後ろはもちろん回らない。松浦がハラケンの後ろに付けるかどうか…。その時、グランプリはどうなる? 餅に穴が空くほど、穴党の胸は焦がれる。

忘れ物を取りにいく

吉田有希は時代を変えられるか

 忘れ物を取りに行こうとしたが、何を忘れたのかを忘れてしまった。この現象は老いによるものと思うが、まだ老いてはいない。40歳の男。老いに差しかかってはいるが、忘れ物を忘れてはいない。忘れることなど、できない。

 平原康多、その人だ。吉田拓矢(27歳・茨城=107期)ー宿口陽一(38歳・埼玉=91期)ー平原という布陣で勝てなかった昨年の静岡グランプリがある。競輪男塾関東1組の教室のど真ん中に置いてある忘れ物。

 関東のクラスメイトが一緒にその忘れ物を取りに行ってくれるのか。平原は1人で取りに行くのか…。候補生は多い関東。しかし、期待したいのは飛び級で時代を変える男だ。競輪男塾に入校したばかりの吉田有希(21歳・茨城=119期)。

「平原さん!忘れ物、取りに行く前に、ちょっとこっち!」

 給食当番のまっさらなエプロンを付けた有希の姿が見える。米飯のふたを開けて「米っスよ、米! 米、食いましょう。米食わないと、リキ出ないっスよ!」。小倉競輪場の食堂の名物は鍋焼きうどんだが、おにぎりも付けて、力に変えていく。

ガールズは今年も最後の椅子が…

昨年大会優勝時の児玉碧衣

 ガールズグランプリトライアルは11月22〜24日の3日間で争われる。「Aトパーズ」と「Bアメジスト」のそれぞれの優勝者がまずガールズグランプリの出場権を得る。残りの5つの椅子が賞金で、になるわけだが、シリーズ前の上位者が優勝すると、下位者が優勝すると…で賞金順位におけるボーダーそのものが変わる。

 以前書いたことだが、佐藤水菜(23歳・神奈川=114期)が優勝ではなかった時に、今年の戦績、世界での戦いを考慮して、選考委員会で選出されるのか…も残る。勝ち上がりと決勝2着の50万円、3着の30万円を巡り、最後の最後、ほんの少しの差で、が7番目と8番目を決める可能性がある。

 来年は6月岸和田の高松宮記念杯の時に行われるシリーズで1人、ガールズグランプリの出場権を得ることになる。制度設計も進化していくわけだが、今年はとにかく熾烈だけを極める。

佐藤水菜は一体、どうなる!?


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前田睦生

Maeda Mutuo

鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。

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