2022/10/23 (日) 12:00 6
前橋競輪場で開催されている「寛仁親王牌(GI)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は16時30分発走予定。
昨年の親王牌は、前を取った東北勢の先頭新山響平が関東勢の先頭ヨシタクに対し激しいもがき合いを繰り広げた。劣勢の関東勢だったが、平原康多が自力に転じ久しぶりのV。今振り返っても熱いレースは脳裏にくっきりと残ってんだよ。
さて今回は、弥彦競輪場から舞台は前橋グリーンドームへ移りどうなるのか。グリーンドームは超高速バンクで、トップスピードがなければ厳しいぞ! 加えてルーレットバンクの愛称で知られる通り、前々に攻める目まぐるしいレースになるはず。
脇本雄太の不在で主役は関東の平原康多、近畿の古性優作、西の松浦悠士、ここに南関の郡司浩平が加わり巴戦の様相になると思っていたのだが! グランプリ出場権を懸け、佳境に入った感がある。レースは否が応でも熱い戦になっちまう。観戦する側はオモシレーが選手はたいへん(^^;)
スピード重視の高速バンクは若い機動型もチャンスがあり、思わぬ伏兵の浮上もありそうじゃねーの! と、妄想を膨らませていたのだが…!
準決勝の激戦を振り返る。
10Rは松浦悠士がスタートを取った事で飛びつき含みのレースになる。眞杉が押さえ松浦はヨシタクの後ろで粘った! これは郡司浩平のまくりを想定したクレーバーな戦略だ。が、ヨシタクが内を空けた瞬間内を突くが、ヨシタクが堪えたのもさすが! 返す刀で番手まくりとは…。ヨシタクの成長をうかがわせた一戦と言って良いのでは!
11Rは新田祐大のドンピシャのタイミングで仕掛け、古性優作が自然体で切り替える! 両者の上手さと強さが際立ったレースだ。
12Rは坂井洋の気持ちの入った走りに応え平原康多が快勝。小松崎大地に乗り強襲した守澤太志で決まった。
決勝戦の並びから。
➀古性優作-⑧稲川翔、⑦ヨシタク-②平原康多、⑨新田祐大-④小松崎大地-③守澤太志、⑤松浦悠士-⑥井上昌己(⇦①⑧・⑦②・⑨④③・⑤⑥)。
細切れ戦。ほぼヨシタクの逃げ一択だ。
本線は…。展開に恵まれる平原が本命! 相手は自在に立ち回る古性にクレーバーな松浦になるかね! ヨシタクの残りもあるし押さえるべー。
では妄想先取りに目を向けると…。新田の前受けから妄想する! 中団は古性。松浦が切りヨシタクを受け、ヨシタクは優勝を意識し流すと大阪コンビが一気に仕掛ける。ここでいつものフレーズ「競輪は番手だ」で稲川に展開が向くぞ。これを追うのがヨシタクだ。
稲川=ヨシタク(⑧=⑦)が妄想の本線だ。平原の流れ込みもありありだね!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。