2022/10/20 (木) 18:00 11
netkeirinをご覧の皆さん、金子貴志です。もうすっかり紅葉の季節になり、冬の足音が聞こえてきそうです。自然も秋から冬への準備期間といったところでしょうか。前回のコラムでは「挑戦」について書きましたが、今回は「準備」について書いていきたいと思います。
私が植物に魅せられてから2回目の冬がやってきます。私が栽培している植物も冬を越えるためにしっかりと準備しています。パキプスは紅葉の季節を過ぎると葉が落ちて、まもなく休眠期間に入ります。
1回目の冬はすでに紅葉の状態で買ってきたので、本格的な準備をするのは今年が始めてです。情報収集してみると徹底した温度管理をする人もいるようですね。でも私は可能な限り自然のままにしておきたいので、最低限のことしかしないようにしています。今の季節、色づいたパキプスの紅葉を見るのは楽しくて仕方ありません。
またアガベは水の量を少なくしていきます。冬は根を傷めないように、水のあげすぎに注意して育てる必要があるので、この点は気を付けています。
植物だけでなく、競輪選手も冬を乗り越えるためには準備が必要です。調整方法も夏とはまったく違いますし、ウォーミングアップも時間をかけて行います。気温が低くなる季節にウォーミングアップを短時間で済ませようとすると怪我の原因にもなります。ウェアも軽くて暖かいものを選び、体を入念に温めてからトレーニングに励みます。
選手として戦い抜くために冬は何かと準備が必要ですが、私の場合、人生を楽しむための準備も慌ただしくなります。冬は私にとってキャンプシーズンです。私は11月から2月までの真冬しかキャンプをしません。過酷な環境に身を置くことで、より自然に溶け込める感覚があり、それがたまらないんですよね。
今年の冬はシンプルなキャンプをやっていこうと思っています。今までキャンプ場にはすべてのキャンプ道具を持って行っていましたが、今年は限られたものの中で楽しみたいと計画しています。自然の中でゆったりした時間を作るために極力シンプルに。そのゆったりした時間の中で自分が育てた植物を持っていき、焚火やランタンの光をあてながらお酒を呑みたいと考えています。想像しただけでも楽しくなります。
そういった時間を大切にするため、食事も簡単な食材でと考えています。楽しむためにもしっかりとした準備が必要です。今まで東は青森県の十和田湖、西は佐賀県の波戸岬でキャンプをしてきましたが、もっと多くの場所でキャンプをしていきたいですね。後閑信一さんが作った群馬県のキャンプ場にもぜひ遊びにいきたいです。
前回のコラムでは「挑戦」、今回のコラムでは「準備」について書きました。この二つは競輪でも人生でもどんな場面においても“セット”で考えるべきものだと思います。挑戦したいことを見つけたら想像してイメージに落とし込み、そのイメージを現実のものにするために準備する。私はこのサイクルが必要だと思っています。
最近私は「いずれ植物のお店を開きたい」と考えるようになりました。「多くの人に植物の魅力を知ってもらえるようなお店を出したいな」とか「そこにYouTubeの撮影スタジオも併設できれば最高だな」とか想像してワクワクしています。私はきっと子ども頃にやりたかった“好きなものに囲まれた秘密基地”のようなものを作りたいんだと思います。そしてそれをYouTubeで共有できたらと考えています。それもひとつの挑戦でしょうし、これから少しずつ準備していきたいですね。
毎日苦しい練習に打ち込んだ後はそんな想像をして楽しんでいます。楽しいことがあってこそモチベーションが上がり、そこに相乗効果が生まれます。みなさんも挑戦したいことがあれば、実現に向けてしっかりと準備をして人生を楽しみましょう。大それた挑戦を笑われたとしても、挑戦している自分自身は絶対に充実した毎日を生きているはずですから。
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Kaneko Takashi
愛知県豊橋市出身。日本競輪学校75期卒。2013年には寛仁親王牌と競輪祭を制し、同年のKEIRINグランプリでも頂点に。通算勝利数は500を超え、さらには自転車競技スプリント種目でも国内外で輝かしい成績を収めている。またYoutubeをはじめSNSでの発信を精力的に行い、キッチンカーと選手でコラボするなどホームバンクの盛り上げにも貢献。ファンを楽しませることを念頭に置き、レース外でも活発に動く中部地区の兄貴的存在。