2025/03/28 (金) 12:00 15
netkeirinをご覧の皆さんこんにちは、金子貴志です。今回は先頃行われたGI「全日本選抜競輪」で山田二三補さんが場内でキッチンカーを出店し、奮戦したことを書いていきたいと思います。
その前に… 全日本選抜は、脇本雄太君の優勝で幕を閉じました。脇本君はこの優勝でグランドスラムを達成。そして前人未踏のGI6冠とグランプリ制覇という「グランプリスラム」を成し遂げました。本当におめでとうございます。
公営競技初の3億円レーサーになるなど、新たな時代を開拓し続けている脇本君。今の競輪界は年間5億円を稼ぐことも夢ではありません。脇本君には今後もまだ誰も見ていない景色を見てほしいです。それが競輪選手の可能性を広げ、競輪の知名度アップにつながるのではないでしょうか。今後も“Wグランプリスラム”を目指して頑張ってもらいたいです。
地元豊橋でのGI開催中、山田さんが出店したキッチンカー『輪蛸』のたこ焼きは売れに売れました。私は初日と最終日に手伝いに行き、最初はお客さんが来てくれるのか不安でしたが、開店と同時に多くのお客さんが並んでくれました。山田さんはひたすらたこ焼きを焼いて、私は盛りつけと会計を任されました。
初日はお客さんと話す時間もありましたが、ほとんど話すことができないくらいの忙しさでした。開店から閉店まで行列は途切れることがなく、食事やトイレの時間も取れないほどの忙しさでした。お客さんの中には西は九州、東は関東、インスタやYouTubeを見て駆けつけてくれた人もいて、大感激でした。
お客さんの中には毎日買いに来てくれた人や、1パックずつ買って3、4回並び直してくれた人もいて驚きました。美味しいから温かいうちに食べたいということなんですね。このたこ焼きを食べるためにお客さんが30分も並んでくれるということに、山田さんと二人で感激しました。
初日は250パック、1パック6個入りなので1,500個売れたことになります。最終日はなんと390パック、2,300個以上が売れました。4日間では8,000個以上売れたと考えると、すごいことだなと感じました。
休む間もない忙しさでしたが、なかなかできない経験ができ、大きな充実感を味わうことができました。私自身、アルバイトはしたことがありますがこういった接客は初めてで、対面販売の醍醐味を感じました。日頃、交流のあるお店の方から「この仕事はやめられない」と聞いていましたが、実際にお客さんの声がダイレクトに伝わる場に立たせてもらい、こういった仕事の魅力を感じることができました。
キッチンカーにはファンの方をはじめ、山口幸二さんなど関係者の方も立ち寄ってくれました。中野浩一さんも、キッチンカーにいる私を帰りがけに見つけて声をかけてくれました。山田さんだけでなく私にも「頑張って」と声をかけてもらったり、写真を頼まれたりと、たくさんのお客さんと直接触れ合えてとても嬉しかったです。
開催中はキッチンカーの他にも多くのイベントが行われ、活気があり場内はお客さんであふれかえっていました。私にとって、バンクの外から特別競輪を見るのは初めてだったので、不思議な感じがしました。イベントの盛り上がりや、愛知支部ブースにお客さんがたくさん来ているのを見て、レースを走っている時にはわからなかった楽しい競輪場の雰囲気を感じることができました。
もちろんバンク内までファンの方の声援は届いていますが、外からだとまた違った印象を受けました。お客さんがレースを観戦して熱く応援し、レースが終わった後も盛り上がっている姿を間近で見て、走る選手はこんなに応援されているのだということがわかり、嬉しくなりました。
最終日には若い人や家族連れのお客さんも多く訪れていて、いい雰囲気を感じました。これがもっと広がって、GI以外でもたくさん本場にお客さんが来てくれるといいですね。
またステージの設営や横断幕の片付けを目の当たりにして、GI開催を成功させるためにたくさんの人が関わり、動いているのだと実感し、改めて感謝しなくてはと思いました。
引退した萩原操さんや同期の高田晃裕君、元愛知支部の林巨人君と山本晋平君なども本場に訪れていて、懐かしい方々に会えたのも嬉しかったです。
2日間、山田さんのキッチンカーを手伝って、物事を客観的に見られるようになったように思います。貴重な経験をさせてもらい、また一つ勉強になりました。
山田さんもこの4日間でものすごい数のたこ焼きを焼いたことで、スキルがさらに上がったことは間違いないでしょう。 今回GIでのキッチンカー出店を成功させるために、SNSやYouTubeでPRするなど山田さんが準備してきたことが実を結び、自分のことのように嬉しいです。
手伝った2日間はずっと立ちっぱなしでしたが、体幹を意識することで、一種のトレーニングになったかもしれません(笑)。普段のトレーニングと使った筋肉は違いますが、実はその後の練習で思った以上に体が軽く感じられたのです。きっとキッチンカー効果ですね(笑)。
今回の貴重な経験と、豊橋で見たお客さんが応援してくれている姿を忘れないように、今後もしっかりと準備をして、全力で走りたいと思います。
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Kaneko Takashi
愛知県豊橋市出身。日本競輪学校75期卒。2013年には寛仁親王牌と競輪祭を制し、同年のKEIRINグランプリでも頂点に。通算勝利数は500を超え、さらには自転車競技スプリント種目でも国内外で輝かしい成績を収めている。またYoutubeをはじめSNSでの発信を精力的に行い、キッチンカーと選手でコラボするなどホームバンクの盛り上げにも貢献。ファンを楽しませることを念頭に置き、レース外でも活発に動く中部地区の兄貴的存在。