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ネーションズカップで日本がメダルラッシュ

2021/05/26 (水) 16:57

ネーションズカップで日本がメダルラッシュ

5月13日から香港で「2021UCIトラック ネーションズカップ」第2戦が開催された。自転車競技でネーションズカップとは聞き慣れないが、ワールドカップが名称を変更したものらしい。個人的にはワールドカップのままでいいとも思うが……。
自転車競技は4月にも伊豆ベロドロームでテストイベントを行うなど、他の競技に比べて、選手は戦える場を与えられている感じがする。開催地の香港も、早い段階でロックダウンをし、現在は1日あたりの感染者も少なく、比較的安全な国だといえよう。そうは言っても、「0」ではないのだから、やはり選手の体調管理が気になるところだった。


さて、この開催で日本はメダルラッシュに沸いた。男子ケイリンでは脇本雄太が銀、新田祐大が銅。男子スプリントは新田が金で、脇本が銀、深谷が銅と表彰台を独占した。男子チームスプリントでは小原佑太、中野慎詞、深谷知広が金メダル。女子は、世界チャンピオンの梶原悠未がオムニアムで貫禄を見せた。小林優香は女子ケイリンで金、女子スプリント銀、梅川風子はスプリントで銅メダルを獲得。他にもメダル獲得者、入賞者が多くいた。ただし、この大会に参加した他国の選手を見ると、一線級は少なかった。地元開催だったリ・ケイシくらいだろう(一線級をどこで線を引くかは難しいが……)。東京五輪でメダル有力と言われているなら、このくらいの結果は当然だろう。ちなみに男子ケイリンの5位が山崎賢人、7位が松井宏佑。日本が大選手団だったことが、うかがえる。
この時期に海外で大会が行われることは、選手目線で見れば、ありがたいことだろう。気になる点を挙げるなら、現地での生活だ。選手にはバブル方式が採用されていた。五輪本番のバブル方式については現在も議論されている。今回、マスコミやスタッフなどの宿泊場所や行動範囲がどうなっていたのか知りたいところ。そして、帰国し、隔離期間が過ぎた後の結果をしっかり公表してもらいたい。これは当然のことだろう。
聞いた話ではあるが、ある競技のテスト大会が開催された時、どこかの国のスタッフであろう人間が、大きな紙袋を抱えてショッピングをしていたという。なぜスタッフか分かったのか?ということだが、あからさまにその国のネームが入ったものを着用していたとのこと__。


今回は、比較的に収束へ向かっている香港が開催地であったが、リスクはもちろんゼロではない。大選手団で臨んだだけに、スタッフの管理もきちんとできていたかが大切だ。今のところ、そういった話は聞こえてこないが、仮に香港で感染者が増えた場合は、日本にも目は向けられるだろう。
近頃は代表に選ばれている他競技の選手が、この状況下での開催やワクチン優先接種について口を開いている。ある世論調査では中止、延期を求める声が70%近くだったという結果も出ている。それを受けて、自転車競技の選手も思っていることを言えばいい。競技自体のメジャー化を考えるなら、こういったことも必要ではないだろうか? しっかりと発言することが、開催に向けてのメッセージになると思う。

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岩井範一

Perfecta Naviの競輪ライター

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