2022/03/13 (日) 12:00 3
大垣競輪場で開催されている「水都大垣杯(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は本日16時35分発走予定。
高知・土佐水木賞で優勝した117期の阿部将大に続き、名古屋では113期・眞杉匠がSS班の松浦悠士を相手に初Vをモノにした。逃げ切りでの優勝は、力がなければ達成できない。眞杉は実力を証明し、若手自力型に勇気を与えたのでは。
オレの印象だが「大垣は荒れる!!」。貫禄のSS班を相手に下克上を謀るには持ってこいの舞台になるかも!? 特選回りのヤマケンは別格として、初日一次予選で117期勢の阿部将大、橋本優己、小笠原光が白星発進。とりわけ目を見張ったのは小笠原光! 上田尭弥の逃げを後方に置かれ11秒2でまくり上げる走りには驚きタマゲタ。ひと昔前に88期を“タレント軍団”と称していたが、117期勢もその片鱗を見せ始めているぞ!
そう思って見ていたが、トップレーサーの壁に阻まれ二次予選で阿部将大、橋本優己、小笠原光が揃って撃沈。期待が大きい分、落胆も大きい! これが世の常か! 辛うじてヤマケンが準決勝へ駒を進めた。
さて、いつも通り準決勝を振り返るベ! 準決勝10Rは土生敦弘の逃げをヤマケンが4角勝負に! 土生の掛かりが良く、冒険を避け大事にいったのだろう。ヤマケンの冷静な状況判断は流石だった。
11Rは森田優弥がいい競走をしたが失格に…。平原康多は繰り上がったが、決勝は目標不在に。12Rは郡司浩平が他のラインに付け入る隙を与えずのライン決着だったね。
今回の妄想だが、初手は①山口拳矢-⑨村田雅一の中近コンビに④飯野祐太-②菊地圭尚-⑧大森慶一の北日本トリオ、③郡司浩平-⑦岩本俊介の南関タッグ、⑤平原康多-⑥石川裕二の並びだろう(⇐①⑨・④②⑧・③⑦・⑤⑥)。あるいは郡司が前受けになるかもしれない(⇐③⑦・①⑨・④②⑧・⑤⑥)。
この形なら平原が切り、それを飯野が切るという展開。最終的には郡司が逃げることになる。ではヤマケンは? センスの塊のヤマケンのこと、この展開なら郡司ラインを追うよね! おなじみのキーワード『競輪は番手だ』を当てはめれば、郡司が逃げる以上は岩本が恵まれる。郡司の残りとヤマケンの逆転が妄想だべ!
ただ、もしも優勝を目の前にヤマケンが慌てて外を踏んでいって内が空くようなら、村田の突っ込みもアリアリ! ってことで保険を掛ければ郡司、岩本、ヤマケン、村田のボックス車券なんてどうよ!? 今回の結論はこんなところだべ!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。