2022/03/06 (日) 12:00 3
名古屋競輪場で開催されている「金鯱賞争奪戦(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は本日16時35分発走予定。
“なごやめし”と言えば、喫茶店のモーニングセットやらエビエビフリャー! そのほか、ひつまぶしなど和洋中華どんな食い物もあり、差し詰め“食の万国博覧会”だ。そんな所がオレの中で、そのまま名古屋のイメージになっている!
評論家になりたてのころ、2005年の話だ。名古屋オールスター競輪へ出向きコラムをこなす事に。いっぱしの評論家とはほど遠く、ほとんどパシリだったように記憶している。もちろん夜のミーティングもパシリみたいなもんで、みんなの言いなりで出掛けるわけで。軽く一杯やり「〆は味噌煮込みうどんだ」と地元の久保千代志先輩が有名店へ案内してくれた。
味噌煮込みうどんの名は知っていたが、お初の対面だった。一緒にいた緒方浩一先輩もお初のようで…! 味噌煮込みうどんがテーブルに出され蓋を開け、見た目はいたって普通。だが食すると!? 硬い! 緒方さん思わず「生煮えばい!」。オレも一緒に蓋をし、待つこと暫し。もう一度食したが、やっぱり硬い!「恐るべし! 味噌煮込みうどん! 恐るべし! なごやめし」と呟いてしまった。おっといけね〜(笑)。話が大きく脱線しちまった。
それでは本題に戻そう。阿部将大の高知記念V効果か、初日は115期藤井侑吾に113期嘉永泰斗が積極的な走りで快勝。嘉永泰斗は二次予選で器用さが仇となり敗退しちまったが…。圧巻は特選快勝の眞杉匠だ!
松浦悠士が絶好のタイミングで仕掛け、清水裕友とゴール勝負か!? と思われた。だが! 5番手を追ってまくり、ゴール寸前で捉えた眞杉匠、恐るべし! 相手が強力になる準決勝。「はて、若手の躍進があるのか!? はたまた上位陣の壁に阻まれるのか!?」と見ていた。
準決勝10Rは藤井侑吾が思い切り良く逃げ、番手高橋和也が渡邉雄太の追撃を振り切り抜け出す!『決勝戦へ乗せる、乗る』と地元を背負う二人の強い思いが伝わる良い走りだった。そして11R、ジャン先行で押し切った眞杉匠は万全の仕上がりだ! かたや清水裕友は心なしか迷いを感じているように見えるが…?? 良いときは他にレースを支配させず、攻める競走に徹していたのに…!
12Rは大本命松浦悠士が勝負どころ7番手に置かれ、隅田の先まくりにヒヤっとさせられるレースだったが、終わってみれば人気に応えてた。あの展開をモノにする松浦も完調と言えるだろう!
さて決勝戦の並びだ! ①松浦悠士-⑨小川真太郎に単騎②東口善朋、③渡邉雄太-④内藤宣彦、⑤眞杉匠-⑦阿部力也-⑧伏見俊昭、単騎⑥高橋和也(⇐①⑨・②・③④・⑤⑦⑧・⑥)。これなら渡邉が切り、脚を使わず眞杉匠が主導権を握れる! 後は松浦を警戒しつつ逃げ、阿部との直線勝負になるだけ。
だが、クレバーな松浦のこと。そこは想定内…! 素早い反撃で追い上げ、番手奪取ありの走りと見るが。眞杉、松浦の力車券(①=⑤)に⑨小川まで連れ込むか! このあたりがセオリーな狙い目だよね。
ここで少しだけ妄想を…! 松浦が前から。眞杉が出るも優勝を意識し流すと渡邉が切れる! そうなれば松浦が逃げる展開。小川のデキも良いし『競輪は番手だ』のキーワードが発動する。小川から松浦の残りと先手に乗るであろう東口の⑨=②! いやそれとも、渡邉がまくり追い込み⑨=③かね(^^;)!
ここにちょこっと④内藤を絡めてみては(*^^)v
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。