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松浦悠士の“真っ向勝負!”

【出場レース振り返り】新年一発目の優勝報告と今年獲りたいタイトル

2021/01/28 (木) 18:00 9

2021年、松浦悠士選手の新たなる戦いもスタートしています。1月は和歌山競輪場で開催された「岸和田キング争覇戦in和歌山(GIII)」、松山競輪場で開催された「金亀杯争覇戦(GIII)」に参戦。また、現在開催中の豊橋記念「ちぎり賞争奪戦(GIII)」にも急遽追加で出場しています。

まさに怒涛のレーススケジュール! そんな中、今回は年末の「KEIRINグランプリ2020」や1月に出場したレースを振り返りながら、松浦選手の今年の抱負を届けたいと思います。


今年も必ずやグランプリの舞台へ

 コラムをご覧の皆様、明けましておめでとうございます。昨年末に平塚競輪場で行われたKEIRINグランプリ2020は8着に終わりました。たくさんの応援ありがとうございました。

 最終2コーナーまでは、1つの作戦通りでしたが、郡司選手の仕掛けで自分が焦ってしまい、かぶってしまう前に行かなければと、慌てて仕掛けた結果、3コーナーで浮いて万事休す…。その後、裕友(清水裕友選手)が勢いよく行ったので、「これは裕友が優勝する!」と思った矢先、平原さんのブロックで失速…。この時、裕友の後ろに付き直そうと思っていたので自分も煽りをくらい、もう余力は残っていませんでした…。

 脇本さんの強さ、スピードが落ちない先行力を改めて実感し、飛び付くときも目一杯踏みましたが、あっさりと行かれた感じでした…。しばらく脇本さんとの対戦はありませんが、次に対戦する時を見据えて少しでも追いつけるよう、努力を重ねていきたいと思います。今年も必ずやグランプリの舞台へ行きますので、引き続き熱い応援をよろしくお願い致します!

今年も必ずやKEIRINグランプリの舞台へ

新年一発目の優勝は格別だった

 さて、これからは今年の話をしたいと思います。和歌山競輪場で行われた岸和田キング争覇戦in和歌山で、新年一発目のレースを優勝で飾ることができました!

2021年最初のレースは最高の結果でスタート

 今年は正月から激しい頭痛と倦怠感で…発熱等はなかったのですが、4日間も寝込む事態に…。新型コロナウイルスに感染したかと不安に思い、PCR検査を受けた結果、陰性でした。その後、耳鼻科で副鼻腔炎と診断されました。練習不足で、和歌山のレースは不安しかありませんでした。

 4日間を振り返ってみると、初日はある程度想定通りの展開。その中で踏み出しは自分が思っているよりも、良い形で行けて、脚落ちてないかも! と思った瞬間、ここからもう一段加速!といった所で止まってしまい…。やはり、体調不良と練習不足がたたり、普段の伸びがなく大敗してしまいました。明日から大丈夫かな…。

 そんな気持ちで2日目を迎えます。2日目は岐阜の長尾選手と、静岡の菅原選手との三分戦。前検日の長尾選手のダッシュ練習に3番手で離れてしまっていたので、合わされたらどうしよう…、捲れなかったらどうしよう…と思っていました(笑)

 レースは菅原選手が前で駆ける展開になり、長尾選手にばれないように、出てこないでくれ! と願いながら仕掛けました(笑) 結果は、最終バックを先頭で通過でき、番手の池田選手に抜かれることなく、ライン3人で上位独占することができました。今回の仕上がりでこの走りができて良かったーという気持ちと、なんとか修正できたなという思いでホッとしました。これなら戦える! と思いました。

 3日目は川口聖二選手との二分戦でした。川口聖二選手は仕掛け所を逃さず、レースがうまいなぁと思っている選手の1人です。ちなみに、同期の川口公太郎選手の弟で、過去S級で初優勝した開催の準決勝(この時も和歌山でした)で連携したことがあります!

 川口選手の番手は浅井康太選手。正直縦に踏まれると厳しいな…とは思いました。浅井選手は番手の時は後ろをしっかり見ていて、車間の空け方も上手く、ここを1着で勝ち上がることができれば本調子で、決勝戦も楽しみになるな、と走る前は思っていました。結果は川口選手の先行で、番手の浅井選手を越えることができず、2着…。昨年末の別府から浅井選手に負け続ける結果に…(泣) しかし、踏み出しやスピード感は中々良く、100%とは言えないまでも、まずまずの仕上がりかなと感じました。

才迫選手との同県連係で勝利

 そして最終日。同県の才迫選手の番手で走ることになりました。才迫選手とは過去に連携実績が結構あり、いつも頑張ってくれます。この日も早めに仕掛けてくれて、小松崎選手もすかさず反撃に…。小松崎選手の仕掛けには才迫選手が合わせてくれて、これだけ頑張ってくれたら絶対に優勝しなくては…! そう思っていたら、最終2コーナーから浅井選手が捲ってきました。それを確認して、才迫選手も失速してきていたので、最終バックから前に踏みました。そしてそのままなんとか押し切り、優勝することができました!

 同県の選手と連携して優勝するのは格別でした! 状態に不安がありながらも優勝することができたのは才迫選手がいてくれたからこそだと思っています。

決勝戦は同県・才迫選手が前で死力を尽くしてくれた

地元四国勢との対決

 続きまして松山競輪場で行われた金亀杯争覇戦を振り返っていきたいと思います。正直あまり振り返りたくない…そんなレースをしてしまいました。成績だけみると111で勝ち上がり、良かったようにも見えますが、連日内容が最悪……。

 初日は後手を踏み、前の仕掛け待ち。2日目は警戒されたことがあるとはいえ、一度踏みやめてからの遅めの捲り。3日目は勝負所で立ち後れる大失態。最終日にも、先頭に出ることができず、四国の強力なラインに対して郡司選手との位置取りで脚力を消耗し、抵抗できず…。外を踏む余力が残ってなかったため、なんとか上位着をと思い内に行きましたが…。シリーズを通してこんなにも動けなかったのは初めてでした。

 和歌山の時もそうでしたが、今年はほんの少しだけハンドルの持つ位置を変えて、体の使い方も少しだけ変えて乗っています。それもあってか、自分のイメージとは程遠い走りでした。僕の走りを楽しみにしてくださっていた皆様には申し訳ない限りです。松山に関しては最終日のレースについて少し話をしたいと思います。

 まず、ラインは三分戦。神奈川の郡司選手、徳島の島川選手、僕の自力で、島川選手の後ろには地元愛媛の選手が三人。ラインの力としては地元、四国勢が強力でした。普段は味方(ライン)として走ることが多い四国勢との対戦で、先頭の島川選手は先行に対してかなりの意欲がある選手です。

 レースは予想通り島川選手の先行となり、番手の松本選手が番手捲り。そのまま押し切り、地元愛媛勢が上位独占でした。自分は一旦前にでてから、島川選手を待とうと思ったところを、郡司選手に突っ張られ…。何もできなかった自分がほんとに情けないです。

 レースが終わった後は、前までいかなくても脚力を温存してから勝負すればよかったなと思いました。自分に自信がないときほど仕掛けを迷って動けなかったり、前に前にと焦って踏んでしまったり…。ちなみに…普段は味方で、頼もしく心強い島川選手ですが、敵に回すと怖いな…と思いました…(笑)

 今回の分まで次走の豊橋GIII(急遽追加)はしっかり力を出し切り、いい走りをお見せできるようにがんばります!

今年の目標について

 今年は日本選手権(ダービー)を優勝したいと思っています。今までは明確にどこのレースに向けて〜、というのは広島記念(GIII)以外あまりありませんでした。今日よりも明日強くなれるように、成長できるように過ごす。それを日々繰り返しています。年間を通じて戦わないといけない中でどこかにピークをもってくるのは、どこかで調子が悪くなったり、反動が出たりするんじゃないかと思っています。

 それでも日本選手権はどうしても獲りたいタイトルです。どのようにピークを持っていくか、仕上げていくかはまだ考えている最中ですが、日本選手権、そして年末のグランプリを優勝するために頑張っていきます!

ファンへのメッセージ

 最後にもう1つ。去年からのコロナ禍において、出待ち入待ち等に対応できない日々が続いています。ファンサービスができなく、心苦しいのですが、今は出待ち入待ちは自粛していただき、コロナウイルスが落ち着きましたらしっかり対応させていただきたいと思います! もし、してほしいファンサービス、企画等ありましたら、是非お聞かせいただけたらと思います!

和歌山記念・優勝者インタビューではコロナの影響にも触れつつ、ファンにメッセージを発信した

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松浦悠士の“真っ向勝負!”

松浦悠士

Matuura Yuji

広島県広島市出身。日本競輪学校第98期卒。2010年7月熊本競輪場でレースデビュー。2016年の日本選手権競輪でGⅠ初出場、2019年の全日本選抜競輪では初のGⅠ決勝進出を果たす。2019年の競輪祭でGⅠ初優勝を飾り、同年KEIRINグランプリにも出場。2020年のオールスター競輪では脇本雄太との死闘を制し、優勝。自身2つ目のGⅠタイトルを獲得した。ファンの間ではスイーツ好き男子と知られており、SNSでは美味しいスイーツの数々を紹介している。

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