2022/01/30 (日) 12:00 3
高松競輪場で開催されている「玉藻杯争覇戦(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は本日16時20分発走予定。
香川県は別名「うどん県」と呼ばれている。讃岐うどんの店がいたるところに軒を並べ、どこに入ってもハズレなし!
そういえば、あれは2017年『第1回ウィナーズカップ』で高松に行ったときの事。我々トーチューチーム(※東京中日スポーツ)は前泊で高松入りをしていたんだが、その晩は居酒屋でミーティング? やや呑み過ぎて朝を迎えちまった。当然朝飯はスルー。だが「うどんぐらいは食ってから前検取材へ行こう」とタクシーに乗り、運転手さんにおすすめの店へ連れてってもらった。
そこへ入店してしばらくすると、ゴツい集団がやってきた…! 見れば郡司浩平の率いる神奈川軍団!! うどんをすするオレたちに気が付き、あいさつをしてくれたんだが、周囲の視線が我々に一点集中…。嬉しかったが何となくバツが悪かった…(^^;)! そそくさとうどんを食い終え、競輪場へ向かった。
タクシーの中で先輩記者と「こんな偶然はめったにねーぞ! 今回は郡司を追いかけ勝負といくか!」なんて言ってたっけ。結果は郡司浩平が初代ウィナーズカップチャンピオンとなり、中村浩士支部長が2着。オレたちの財布も少し潤い、ホクホクで高松を後にしたんだよね(^^)!
思い出話はこのくらいにして、ヒントを探りにここまでをプレイバックすっか。「二次予選は通過点」と言わんばかりにSS班4人は準決勝へ駒を進めた。慎太郎さん、松浦悠士、古性優作は白星だったが、宿口陽一は3着に‼
そして準決勝。10Rは石原颯の逃げを目標に抜け出した小川真太郎が1着だったが、圧巻は慎太郎さん。最終ホーム9番手からコースを見極め突っ込む“SS班ならではの離れ業”を披露。11Rは松浦悠士が主導権、後位は鈴木裕が飛びつき香川雄介と競った。その流れを中川がまくり完勝。
12Rは古性優作が中団からまくり、池田憲昭が差し切った。ゴールでは思わずオォ…!! と声が出たオレ。準決勝はSS班の慎太郎さん、松浦、古性が2着となり、決勝戦は混戦ムードが漂う!
さあ決勝戦、まずは並びの整理から。①古性優作-⑦山田久徳の近畿タッグ、②松浦悠士-⑤佐藤慎太郎のSSコンビ、単騎の⑨中川誠一郎、四国はまとまり④小川真太郎-③香川雄介-⑧池田憲昭-⑥原誠宏となった。(⇐①⑦・②⑤・⑨・④③⑧⑥)
この並びを紐解くと、古性が前受け。勝負所で連日積極策を取っている松浦が逃げると見た。となれば伸び脚抜群の慎太郎さんのVが濃厚だ!! これに古性を絡めた『SS確定板独占』が本線と読む。
ただ、これだと何の捻りもねえ! とは言え、捻りたくとも捻りようがねえ! SSの存在感が目立っているシリーズだしね。ただもしも、あるとすれば逃げる松浦-慎太郎さんのSSラインの後続がもつれる時。
こういった展開待ちではあるが、前走の佐世保でバンクレコードを出し、今節準決勝でも勝っている中川は侮れん。ツボにハマった時の怖えぇ中川の大まくりV! 買い目は手広くで。ただし、中川が位置取りにこだわるとは思えん。となると9番手からだろうから、届くかどうかの疑問は残るが。
さらにもうひとつ、おまけの妄想を書くとすれば、小川が「地元のために!」と男気先行に打って出る時だね。「四国の後ろは譲らん!」と松浦が5番手を主張し、そうはさせるかと古性が応戦。5番手位置でSSが消耗し合えば、地元勢に勝機が向くってわけ。
この展開なら、準決勝で古性を差し切った池田の伸び脚が炸裂すっかね(^O^)/ デキの良さと地元三割増しでVロードを突っ込むに違いねえ! 小川が逃げ、なおかつSSが消耗し合う展開と“がんじがらめの条件付き”だがね。やや苦しまぎれに繰り出した妄想だが果たして!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。