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毒熱!闘う競輪記者マッチーが行く!

競輪祭を振り返って〜徒然なるままに

2021/11/24 (水) 14:30 15

 競輪祭は吉田拓矢の優勝で幕を閉じたが、売り上げ目標の120億円を1億超え、大会としては大成功といえる。多彩な YouTube 番組も増えているが、取材規制が厳しく、僕みたいな邪道記者は別として、各社のエース級の記者が持ち味を発揮出来ない現場であった。公式会見が主体の取材環境では、“記者の色”が出ないし、競輪の面白みを伝えられない。外からの発信は充実してきたが、“内からの情報”が何より大切だと思っている。だから、売り上げ目標を超えた事は複雑であるし、コロナ禍が終わっても、この取材スタイルが主体になる事は危惧している。

 レースは白熱していた。記者にも色々な人種がいて「選手が好きな人」、「競輪が好きな人」、「博打が好きな人」、「仕事だからやっている人」と分かれる。僕自身は博打が好きだし、選手個人には惚れていない。選手が背負っている人生模様が好きであり、選手自身に感情移入はしていない。競輪の一番の主軸は“ラインの重み”。これは何度も書いてきたが、ラインに貢献してこなかった選手は、脚が落ちてきた時に助けてもらえない。これは、僕らの生き方にも当てはまる。

 関東の若手先行選手に対して厳しい事を書いてきた。親王牌の優勝直後に平原康多選手から「町田さんの毒のある関東若手への叱咤激励があったから、やっと獲る事が出来た」と笑顔で言われた時は、涙が出るほど嬉しかった。どこかで書いた「平原康多が4年も5年もタイトルから遠ざかっている現実を関東の若手先行選手には自覚して欲しい」と言うのを読んでくれたのだろう。それが、あの親王牌での吉田拓矢の走りだったし、今回の吉田の競輪祭の優勝に繋がってきたと思う。当たり前の事だが、競輪は、このストーリー性なのだ。報われないのも人生だが、報われると信じて、無の境地で関東の若手選手には先行して欲しい。吉田選手と深い話をした事はないが、一度、きちんと“競輪観”を聞きたいと思っている。

 最近、僕も老害記者になっており、チャレンジの若手とかと、きちんと話が出来なくなってきた。同じ目線で話している20代の記者が羨ましい。新人は新人なりの競輪論があるが、それを受け入れられない。30年も無駄に記者をやっていると、「そんな事を言っている選手で強くなった人は一人もいない」と言う経験の法則がある。だから、こちらから歩み寄りないし、これこそ“老害”だ。選手から「うるせえ、じじいだな」と思われているだろうし、なりたくない先輩記者に似てきてもいる。それでも、今後も好きな事を言い、毒のある記事を書いていくつもりだ。

 さて、グランプリ出場の選手が決まった。中国ゴールデンコンビの前後と守澤太志が古性優作に行くかどうかぐらいだろう。あとは順当に郡司浩平に佐藤慎太郎。関東は吉田拓矢、宿口陽一、平原康多と思うが、これを考えるのもお楽しみのひとつだ。

 小倉のホテルで原稿を書いているが、明日は東京で打ち合わせが数本。明後日からは松山でイー新聞杯があり、そのまま松山に滞在して松山記念が今後の日程。寅さんみたいな、冴えない風貌で、旅の連続で、その日暮らしのふうてんの生活が続いていく。

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毒熱!闘う競輪記者マッチーが行く!

町田洋一

Machida Yoichi

基本は闘うフリーの記者。イー新聞総合プロデューサー、アオケイ・企画開発パブリストの肩書きも持つ。自称グルメでお酒をこよなく愛す。毒のある呟きをモットーにして、深夜の戯言も好評を得ている。50代独身で80代の母親と二人暮らし。実態はギャンブルにやられ、心がすさみ、やさぐれている哀しき中年男である。

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