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不屈の男・金子貴志の奮闘記 〜40代の挑戦〜

競輪場の往復だけではもったいない! 青森記念開催後に初めてのソロキャンプ

2021/01/08 (金) 15:00 8

netkeirinをご覧の皆様、新年明けましておめでとうございます。本年も力の限り、ファンの皆様の期待に応えられるよう、精一杯頑張っていきます。変わらぬご支援とご声援をお願い致します。


競輪場の往復だけではもったいない

 今回は今、私がはまっているキャンプについて話したいと思います。お笑い芸人のヒロシさんが、山を買ってキャンプをしているなど最近は注目されています。私がキャンプを本格的に行うようになったのは、昨年の秋くらいからです。

本格的にキャンプを始めた2020秋(写真:YouTubeCH「カラフルスタイルTakashi Kaneko」より)

 どうしてキャンプなのか? 競輪場は全国に43箇所あります。北は北海道の函館から南の九州は福岡、大分、佐賀、長崎、熊本まで。私たち競輪選手は年間を通して各競輪場に斡旋されて走ります。行き方は様々です。飛行機もあれば新幹線も。車でも行きます。ある時ふと気づいたのです。競輪場の周りには素晴らしい景観の場所があるということを。競輪場の往復だけではもったいないと思ったのです。

競輪選手は全国各地の競輪場へ行く(写真は金子貴志ホームバンク豊橋競輪場)

競輪場のある街を紹介すること

 私が競輪場のある街、場所を紹介することによって、競輪に興味がない人達も目にしてくれるのではないか? その中から競輪を認識してもらえればいい。ただの紹介ではなく、キャンプという手段を選んだのは、幼少期からの憧れ、あえて不便を楽しむことにより、現在置かれている立場を再認識できるのではないかとの思いからです。

 競輪選手ですから開催前には行きません。基本的に開催が終わった翌日に1泊します。開催前日から約1週間、私の中ではレースだけでなく、キャンプが終わった時点でそのシリーズが終わると思っています。その土地の名産品を料理したり、地酒を楽しんだり。その様子をYouTubeで発信することで、それをきっかけにして競輪場に足を運んでくれる人が増えればと考えています。

その土地の名産品や地酒を愉しむのがひとつのこだわり(写真:金子貴志instagramより)

当たり前のことが当たり前ではない

 初めてのソロキャンプは昨年9月30日。青森記念競輪が終わった翌日、十和田湖に行きました。絶景というか、心落ち着く素晴らしい景観でした。こんな場所が、競輪場の周辺にあるんですよ。

青森記念競輪を終えて十和田湖でソロキャンプデビュー(写真:金子貴志instagramより)

 午前10時頃に着いてYouTube用の撮影をしたり。気がつけば時計の針は午後1時を回っていました。実はここからが大変だったんです。テントを張る場所が急斜面しかなくて…。平地なら問題なく組み立てられるのですが、きつい斜面に四苦八苦しました(笑)。薪を割ってたき火をして。1人で撮影をするのも初めてですから、ちょっと目を離すと火の勢いが凄くなったりして大変でした。

 奥が深いというか、一つ一つのことが、勉強になります。正直、なめていました。そして私たちは普段、なんて恵まれた生活をしているんだろうと。当たり前のことが、ここでは当たり前ではない。考えさせられました。

「1人で寂しくない?」と聞かれますが、全然問題はありません。時間を気にせず過ごせます。夜は全く音がないまさに静寂の世界。満天の夜空には星が輝き、もうこれ以上の贅沢はありませんよ。

当たり前の日常はとても恵まれているものと再認識(写真:金子貴志instagramより)

『いただきます』という感謝の6文字

 ソロキャンプの撮影では、こだわっていることがあります。キャンプに集中するため、あえて私はしゃべりません。しゃべらないことで逆に伝えたいことがより引き立つからです。自然の音を感じてもらい、YouTubeを見ている方にもキャンプをしているような感覚になってもらえるように、映像や音楽、編集を工夫しています。

 そのほか「いただきます」という言葉をしっかり声に出すことを大事にしています。この「いただきます」には色々な意味が含まれています。例えば動物の肉、魚を食べる時、命をいただく訳ですから、感謝をしなければなりません。また、普段食事を作ってくれる方に対しても、改めてありがたみを感じます。

 余計なことはしゃべらず「いただきます」の6文字が強調されるように意識しています。この言葉が全てを物語っているのではないでしょうか。本当にキャンプを行うようになってから、日常生活がいかに便利で、恵まれているかが分かりました。まだまだ書きたいことは山ほどありますが、今回はここまでにします。次回も楽しみにしていてください。

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金子貴志

Kaneko Takashi

愛知県豊橋市出身。日本競輪学校75期卒。2013年には寛仁親王牌と競輪祭を制し、同年のKEIRINグランプリでも頂点に。通算勝利数は500を超え、さらには自転車競技スプリント種目でも国内外で輝かしい成績を収めている。またYoutubeをはじめSNSでの発信を精力的に行い、キッチンカーと選手でコラボするなどホームバンクの盛り上げにも貢献。ファンを楽しませることを念頭に置き、レース外でも活発に動く中部地区の兄貴的存在。

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