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鈴木誠のハイブリッド展望

【オランダ王国友好杯予想】決勝は実力者がひしめき合う4分戦! 先行した新山の後ろにつけた南関東ライン両者が、ゴール前勝負を演じる! /鈴木誠の展望

2025/06/08 (日) 15:00 3

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は別府競輪場で開催されている「オランダ王国友好杯」の決勝レース展望です。

地元記念連覇を狙う好調の阿部は、展開に恵まれれば充分にチャンスあり!

 国内でも有数の温泉地とされる、別府温泉郷にある別府競輪場。宿舎のお風呂も温泉であるだけでなく、競輪場のすぐ隣には「競輪温泉」という温泉施設もあります。

 まさに市内全体から温泉が湧いているような別府市ですが、温泉好きの選手の中にはわざわざ前泊して市内の温泉を巡ったり、「泥湯」にも入ったりしているようです。

 ファンの皆さんの中にもレース観戦と観光を兼ねて、別府に来られている方もいらっしゃるのではないかと思います。その際、テレビで別府競輪をピーアールするCMを、ご覧になった方もいらっしゃるのではないのでしょうか。

 別府競輪は記念競輪を開催する際にあたり、こうしたピーアールCMに力を入れています。

 今年のCMは、別府競輪のイメージガールを務める脇あかりさんが、昨年に続いて出演。ローラーを漕いでいる、大分支部の小原将通選手と入れ替わってしまうという、面白い設定となっています。

 次のCMでは、見た目は小原選手(中身は脇あかりさん)がレースに出場。小原選手が女の子らしい振る舞いや言葉使いで、自転車に乗っている姿は芸達者だなあと思いました。

 この動画は別府競輪のプロモーションサイトである、https://keirin-promo.beppucity.info/にも上がってますので、是非ともご覧ください。

 その小原選手も所属している大分支部ですが、昨年の【オランダ王国友好杯】を完全優勝した⑧阿部選手が今大会でも決勝に進出。九州ラインで後ろには長崎の⑥瀬戸選手が付けました。

 ただ、決勝に勝ち上がってきた他の7名は、非常に強力なメンバーとなっています。

 北日本ラインが①新山選手-⑤守澤選手。南関東ラインが⑨深谷選手-②岩本選手。近畿ラインが⑦寺崎選手-③村田選手-④村上選手と、ここは4分戦になりました。

 唯一の3車となったのは近畿ラインですが、村上選手のスタートがいいだけに、ここは寺崎選手が前受けをしてくると見ています。あとは車番順に北日本ライン、南関東ライン、そして九州ラインで道中は進んでいくはずです。

 ラインの先頭を任された中で、先行意欲が強いのは新山選手、その次が深谷選手となります。3車となった寺崎選手ですが、ラインの厚みを生かして先行する手もあります。

 ただ、番手の村田選手は横の動きは強いものの、番手捲りをしていけるほどのタテ脚はありません。そして、寺崎選手も連日に渡って後方からの捲り、もしくはカマシを見せているだけに、決勝でも抑えられた時には車を下げていくはずです。

 抑えていった阿部選手は、次に動き出してくる南関東ライン3番手を狙っていくと思いますが、ここで一気に仕掛けてくるのが新山選手でしょう。この展開となれば、北日本ラインの後ろに入っている、深谷選手にとっては有利となります。

 今大会の深谷選手は二次予選に続いて、準決勝でも勝利と復調傾向にあります。ただ、その深谷選手よりも調子が良さそうなのが、番手に入った岩本選手です。

 その調子の良さが証明されたのが二次予選であり、ジャンから先行していっての勝利と、SS班らしい強さと速さを証明してくれました。

 印としては◎⑨深谷選手、〇②岩本選手となりますが、3連単では1着2着の裏表も抑えておくべきでしょう。△は①新山選手で、×は③村田選手とします。

 △の印を回した新山選手ですが、先行態勢へと入った時に流れが緩むようだと、寺崎選手が捲っていく可能性もあります。こうなると近畿ラインの後ろに新山選手が入れるだけに、4番手からの捲りが届く展開となります。

 ×の村田選手は今大会調子もいいだけに、車券に絡む可能性は充分にあると見ていますが、3連単の頭まで突き抜けるとするならば、新山選手の捲りの後ろについて行けた時に、チャンスが巡ってきそうです。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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