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鈴木誠のハイブリッド展望

【燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯 予想】決勝は三分戦! 完全優勝を狙う北津留の外から、捲り追い込みを決めるのは深谷! 地元岩本とのワンツーフィニッシュを決める!/鈴木誠の展望

2025/08/26 (火) 15:00 5

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は松戸競輪場で開催されている燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯の決勝レース展望です。

並びを入れ替えた福岡ラインは、好調北津留のスピードで上位独占を狙う!

 間もなく9月となりますが、全国では相変わらず暑い日が続いています。【燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯】が行われている松戸競輪場も、日中は猛暑日となるほどに気温が上がっています。

 ただ、日が落ちるにつれて暑さも緩和されてくると、場内に足を運ばれるファンの方の数も増えてくるようになり、遅い時間に行われた準決勝の頃には、かなりの盛り上がりを見せていました。

 今大会は場内で様々なイベントが行われています。冠レースともなっている瀧澤正光さんのトークショーが、連日に渡って開催されているだけでなく、準決勝が行われた3日目には、瀧澤さんと神山雄一郎さんのトークショーも行われました。

 決勝が行われる4日目にも、瀧澤さんと平原康多さんのトークショーや、お笑いステージが開催されます。また、場内にはキッチンカーが出店されているだけでなく、まるでスタジアムのようにビールサーバーを担いだ売り子さんが、場内を練り歩いていました。

地元である千葉所属の選手たちも、競輪グッズを携えて競輪場内を歩き回っているだけでなく、ファンから写真撮影を依頼された時には、気さくに応えている姿も目にしました。まるで夏祭りのような場内とは対照的に、バンク内では連日に渡って、熱い戦いが繰り広げられています。

 準決勝の10レースでは清水選手、11レースでは郡司選手とSS班の2人が共に敗れたこともあり、万車券決着となりました。その11レースで見事な捲りを決めて、初日からの3連勝で決勝に臨むのが北津留選手です。強いレース内容だけでなく、その人柄もあるのか、レース後のインタビューでは、多くのファンの方が集まっていました。

 今大会は調子の良さもさることながら、北津留選手の持ち味であるスプリントの脚質が、このバンクにもあっているのでしょう。ただ、決勝では深谷選手の後ろを、地元の岩本選手が固める南関東ラインが強力であり、関東ラインも3車が勝ち上がってきたことで、盤石な並びとなりました。

 決勝の並びですが、南関東ラインが①深谷選手-⑨岩本選手となり、その後ろを⑥三谷選手が主張しました。関東ラインは②鈴木選手-⑦雨谷選手-④神山選手。福岡の3人ですが、準決勝とは番手の位置を入れ替えて、③北津留選手-⑧小川選手-⑤園田選手となっています。

 福岡ラインの並びが入れ替わったのは、園田選手が二次予選、準決勝と北津留選手の番手から離れ気味だったのもあったかと思います。また、今大会は北津留選手のダッシュもいいのでしょう。

 車番的にスタートを取ってからの、前受けとなりそうなのは深谷選手です。その場合、4番手以降は関東ラインとなり、7番手に置かれた北津留選手が抑えに行く展開と見ています。深谷選手は一度は突っ張りに入るでしょうが、準決勝の展開からしても、北津留選手が前に出て、そこを一気に鈴木選手が叩いて行きそうです。

 ここで北津留選手が4番手にすんなり入れたのならば、準決勝の再現は可能となります。ただ、先行した鈴木選手もかかりきっているでしょうし、それでも捲っていった時には、雨谷選手のブロックが脅威となります。

 ここでラインが短くなった時を見計らって、追い込み捲りをしてくるのが深谷選手です。その勢いのままに交わしきったのならば、番手を回っている岩本選手との折り返しが車券の本線となります。直線が短いバンクだけに、深谷選手の前残りも考えられるだけでなく、北津留選手が関東ラインを捲り切った時には完全優勝の目も出てきます。

 印としては◎①深谷選手、〇⑨岩本選手、▲③北津留選手、△⑦雨谷選手に打ちます。自分も開催初日から最終日に渡って、吉井秀仁さんと共に予想会を行っています。

 ビールを片手に予想会を見に来てくださる方々の姿を見る度に羨ましくもなりますが(笑)、ビールのお替わりが何杯でもできるような予想をしていこうと思いますので、ご参加をお待ちしております。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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