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前田睦生の感情移入

【協賛GIII】大垣・四日市、中部リレー記念、四日市ガールズで尾方真生が問われることとは…

2025/03/12 (水) 12:00 12

尾方真生は成長を問われるシリーズ

ガールズシリーズに注目

 3月13〜16日はデイの大垣と、ナイターの四日市(ガールズ3個レース制)でリレーGIIIが行われる。大垣の「大阪・関西万博協賛競輪in大垣」と四日市の[大阪・関西万博協賛」 ナイターGIII「ベイサイドナイトドリーム」になる。

 まず四日市のガールズケイリンのシリーズが気になっている。尾方真生(25歳・福岡=118期)が、太田りゆ(30歳・埼玉=112期)を相手に…というところだ。2月小松島ミッドナイトGIII内でのガールズ戦では、姉弟子の児玉碧衣(29歳・福岡=108期)が太田りゆ相手に優勝を手にした。

 今回は3個レースで21人参加の4日制になる違いはあるものの、尾方としては「いつか超えないといけない存在」の児玉を超えるためにも、結果を残したい。太田りゆだけでなく日野未来(32歳・奈良=114期)、太田瑛美(24歳・三重=120期)ら強敵もいるので、ここを勝てるかは尾方の現在であり、この先にとって大事な意味を持つ。

 また逆に太田りゆからすれば、ここで尾方らを倒すことは来月の「オールガールズクラシック(GI)」に大きな意味を持つ。ガールズGIができたからこそ、こうしたシリーズが連綿としたドラマ性を帯びて、長く楽しむ装置として機能するようになってきた。

大垣は山口拳矢が欠場

河端朋之は前回の分まで

 山口拳矢(29歳・岐阜=117期)が負傷のため大垣のGIIIは欠場となってしまった。本当に誰もにチャンスがある開催になった。追加で入った河端朋之(40歳・岡山=95期)は地元玉野記念からの連戦になる。

 今の腰の状態は思わしくなく玉野では一次予選敗退となってしまった。しかし、苦しい思いは何度でもしてきた。2日目からも「気持ちを立て直して走れた」と敗者戦の3走も戦い抜いた。不屈の男は、一撃必殺の走りで玉野の分を取り戻す。

 ひそかに応援したいのが岡光良(43歳・埼玉=94期)だ、長くS級にいるが、岡が優勝したのは2008年8月大宮のチャレンジ戦で1回だけ。1・2班戦では優勝はなく、S級でも優勝はない。でも、しぶといマーク戦でGIにも出場している変わり種だ。まさかのGIII優勝、そのシーンを待ちたいと思う。

四日市は皿屋豊が燃える

皿屋豊の夢はサラリーマンたちの夢

 四日市のナイターGIIIは皿屋豊(42歳・三重=111期)がGIII初制覇を目指す。何度も取り上げてきたが、社会人として生活し、公務員としての安定があったのに、競輪に挑戦してきた。その勇気は計り知れない。

 そんな人間がGIII優勝を手にできるのか。大きな決断をし、スタート地点からすれば遅れていたはずの男が…。選手になり「自分には時間が少ないので、24時間365日競輪のことを考えて」と無心で戦ってきた。

 いわゆる裏開催とはいえ、北津留翼(39歳・福岡=90期)や和田真久留(34歳・神奈川=99期)、阿部力也(36歳・宮城=100期)という強敵もいる中だ。熱く、見守りたい。

玉野決勝の取鳥雄吾

取鳥雄吾(左)は険しい道を行く

 玉野記念(瀬戸の王子杯争奪戦)の決勝は中四国が6人勝ち上がり、地元3人と他の3人で別れて走った。何より、取鳥雄吾(30歳・岡山=107期)の気迫の攻めには心が震えた。

 犬伏湧也(29歳・徳島=119期)を叩いての先行勝負。今年も様々な思いがあっただろうが、競輪界の大きな部分、ファンの心を占める選手として“取鳥雄吾”の名前がある。昨年11月の優勝があるので7月の玉野サマーナイトフェスティバル(GⅡ)に出場となれば…が待たれる。


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前田睦生

Maeda Mutuo

鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。

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