2025/03/01 (土) 08:00 3
とある日、娘から「手伝いに来て! 詳しくは来てから」とSOSの電話を受けた。カミサンに伝えたが「外せない用事があるからムリ」と留守番宣言。ひとりで出掛ける事になったが、小言に似た厳しい注意事項を授かって出発。まあ、日帰りだし身支度もねえし、競輪と一緒で『単騎前々自在戦』は自由に動けて気楽なもんだ。
娘の家(旦那が建てた家)へ着き、旦那と力仕事をこなした。それらを済ませ、帰ろうとすると孫が帰ってきた。孫の顔も見れて話もしたし、「そろそろ帰るか!」となったら旦那が「たまには夜1杯どうですか?」と誘ってきた。心が揺らぐ。カミさんからの厳しい注意事項のひとつに「1杯飲んで泊まるのは厳禁」があった。だが孫がシャシャリ出てきて「泊まって」と援護してきた。孫には勝てねえ。仕方なく泊まる事に。
しぶしぶカミさんへ電話をしたが、カミサンは想定内だったよう。「呼び出されて仕事を手伝ったんだから、お酒を飲むなら絶対に払っちゃダメよ」と注意事項が追加で発令された! だが、お好み焼きとビール、孫と娘と旦那の“ヨイショ”のトリプル波状攻撃を受け、思わず財布の紐が緩んじまった。
そんな事であえなく注意事項も破りまくり。娘と旦那にこの事を口止めし翌朝帰宅した。するとカミサンは「娘から話は聞いた。あれほど言ったのに払ったのね」とのこと。「(もうバレてるのか…)」と口の軽い娘にガッカリ! 仕方なく事の顛末をしゃべってしまった。家の外へ出て娘に文句を言うつもりで電話したら、「え? 私お母さんに何も言ってないよ?」とのこと。
そこで気がつく。オレはカマをかけられたのか、と。どこまでもオレの行動を見透かしてやがる。カミサンの恐ろしい一面を見たし、うかうかしてらんねえ。みなさんも“カマかけ”にはご注意を!というわけで、財布の紐を緩めちまった分だけ、車券で取り戻さなくてならない! いざ名古屋記念で勝負と行くか!
主力メンバーはS班新山響平、郡司浩平、岩本俊介に深谷知広が参戦する。郡司と深谷の前後はその時々で変わるだろうが、岩本まで加われば南関勢を中心にシリーズは回っていくはずだ。迎え撃つ地元地区はヤンググランプリを制した纐纈洸翔が自力型、援軍に笠松信幸、山口富生らがいるが、劣勢感は歪めず…。藤井侑吾の欠場は残念であり、中部は“地元3割増し”以上の活躍で踏ん張り切るしかない。
妄想に目をやれば、勝ち上がり段階では昼田達哉がいいね。自力型だが位置取りも上手い。展開に応じ、自在な変化技もやれる器用さが魅力な選手だし、面白い存在に映るべ。もしかしたら格上相手に一泡吹かしてくれるかも。
また青木瑞樹がS級に馴染みつつあり、周りからノーマークならマイペースで駆けれられるし、面白い存在に見える。そして、さらには曽我圭佑を挙げておきたいね。縦脚を駆使して自在に立ち回る選手だし、これまた『ライン違いの高配当』ってことがありそう! 期待してみるのはいかがかね! というわけで、初日は曽我の出場レース第3Rを狙ってみたい
いつものように並びの整理から。④曽我圭佑-⑦山口貴弘-①新納大輝の九州ライン、⑨格清洋介-②和田健太郎の南関コンビに⑤佐藤雅春が続く東日本ライン、⑧末廣快理-③栗山俊介-⑥谷口明正で近畿中部の三分戦になっている。初手は九州ラインが前受けからのレースになるはず! 枠なりで和田がこの後を取り、格清が中団へ。後方は末廣という具合だ(⇐④⑦①・⑨②⑤・⑧③⑥)。
後方の末廣が勝負どころで押さえに行くと、これに合わせ格清が切る。末廣が逃げれば格清が中団を取り、まくって和田とのゴール勝負⑨=②、末廣から切り替える栗山へ⑨-③を本線に狙う(練習十分の格清を本命視、対抗を和田でいこうか)。
では妄想車券の的中展開を考えてみようか。初手の並び同様に曽我が前受けから。末廣が格清を“封じ込めながら”で、曽我は誘導を切り、スローペースに持ち込む。そうなると末廣は脚を使わず叩いて逃げられる。曽我も脚は削られることがないだろう。
そうなれば格清が強引に巻き返し、末廣と激しくもがき合う展開になる。そうなってしまえば曽我のまくり一発が決まり、山口との④=⑦でライン上位独占! これを妄想の〆にするべ。
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。