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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

【筋肉診断】燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯に出場する中川誠一郎選手を解説!

2021/08/21 (土) 12:00 5

加藤慎平の「筋肉診断」。今回は松戸競輪「燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯(GIII)」に出場する中川誠一郎選手を解説する。

⚫︎中川誠一郎

撮影:島尻譲

撮影:島尻譲

 身長は174cm、体重は78kg、42歳と筆者の1歳年下のレーサーだ。アスリートとしては大ベテランの領域に入るだろう。

 しかし、身体は見た目からして若くスタイリッシュだ。足首と膝頭が細く、それに付随する筋肉のラインも非常に綺麗。上半身の筋量はさほど多くない。体幹部はそれなりに太いが、大胸筋や上腕の筋肉は目立つようなデカさがなく、メリハリのあるフォルムだ。

 それでも中川選手の自力は恐ろしく強い。今でも二十代前半の自力選手を「展開不問」で捲くりまくり、ペダリングも力強い。さすが世界のトップレーサー達としのぎを削ってきた、リオデジャネイロオリンピックの日本代表選手だ。

 中川選手の特徴といえば、首が『コンコン』とキツツキのような上下運動を繰り返すフォームだ。昔、シアトルマリナーズのイチロー選手のバブルヘッド人形(頭と胴がバネでつながった頭が揺れるフィギュア)が大人気だったが、まさにあの動きと中川選手のもがきフォームはシンクロしている。

 中川選手のバブルヘッド人形を車のダッシュボードに載せてぜひ楽しみたいものだ。協力してくれる玩具メーカー求む。

 そして余談だが、筆者と中川選手はナショナルチームの同期でもある。これには読者も驚きだろうが、れっきとした事実だ。ひとつ間違えれば筆者がオリンピックに出場し、センターポールに日の丸を掲げていたのかもしれなかったのだ。

 結果として、筆者は志半ばにしてナショナルチームを離れる事になるのだが、中川選手は夢を叶えた。詳しくはこちらの記事を読んでくれればと思う。

⚫︎本レースで注目すべき選手は…?

 注目は新田祐大選手と松浦悠士選手の対決だ。ナショナルチームの活動を終えた新田選手、オリンピック代表選手不在の国内競輪を支え続けた松浦選手、このSS級機動力型の2人がシリーズを引っ張る事は間違いない。

 ここに割って入るとすれば、根田空史選手、中川誠一郎選手に、関東勢の黒沢征治選手と吉田拓矢選手の4名だろう。総合力は松浦選手が当然上回るが、自力に関しては4名ともSS級に引けを取らない。どの選手もラインがしっかりと出来た時の期待値は相当高い。

 短走路(333mバンク)でのレースなので、一瞬の判断が命取りとなる事も多いだろう。松浦選手、新田選手と言えど、難しい4日間になる事は間違いない。

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加藤慎平

Kato Shimpei

岐阜県出身。競輪学校81期生。1998年8月に名古屋競輪場でデビュー。2000年競輪祭新人王(現ヤンググランプリ)を獲得した後、2005年に全日本選抜競輪(GI)を優勝。そして同年のKEIRINグランプリ05を制覇し競輪界の頂点に立つ。そしてその年の最高殊勲選手賞(MVP)、年間賞金王、さらには月間獲得賞金最高記録(1億3000万円)を樹立。この記録は未だ抜かれておらず塗り替える事が困難な記録として燦々と輝いている。2018年、現役20年の節目で競輪選手を引退し、現在は様々な媒体で解説者・コメンテーター・コラムニストとして活躍中。自他ともに認める筋トレマニアであり、所有するトレーニング施設では競輪選手をはじめとするアスリートのパーソナルトレーニングを務める。

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