2025/08/22 (金) 12:00 14
函館競輪「第68回オールスター競輪(GI)」の8月17日の決勝を終えた時点で、賞金ランキングでは南関勢が郡司浩平(34歳・神奈川=99期)の6位、深谷知広(35歳・静岡=96期)が7位となっている。
順位 | 選手名 | 賞金額 |
---|---|---|
6位 | 郡司浩平 | 93,994,370円 |
7位 | 深谷知広 | 67,508,048円 |
ここに大きく差があり、4位の眞杉匠(26歳・栃木=113期)と郡司は現時点で賞金でもKEIRINグランプリ出場(今年は平塚)が有力だ。岩本俊介(41歳・千葉=94期)は14位で46,911,000円。残り2つのGIの結果が大きく左右するわけだが、岩本としてはS班として結果を残したい。
今年は安定した走りを見せているが、持ち前の“爆発”を欠いている。S班という立場での役割を全うしているものの、この一年でもう一度グランプリの出場を決めることが、その責任だ。今回の地元記念は終盤戦に向けての一歩目。深谷も郡司もいるわけだが、主役。岩本の戦いは、まだまだこれからだ。
清水裕友(30歳・山口=105期)は16位。グランプリにいてもらわないと面白くない男なので、現状はちょっと困りようだ。性格的に「GIタイトルを取って出らんと」と、グランプリの価値の前に、慌てることなく、勝負するだけという感じと思う。
函館オールスターは不振で、2023年の西武園大会の決勝4着はあっても、「どうもこの時期は…」と大会相性が良くない。スパッと忘れて、昨年大会制覇のイメージで、ヒロトらしいシャウトを聞かせてくれるだろう。
今回は南関勢が大充実の構成なので、清水や北日本、関東勢の奮起がシリーズを盛り上げるカギを握ってくる。そして、一番期待したいのは九州勢だ。
後藤大輝(24歳・福岡=121期)が風穴を空ける。後藤は「競輪祭を見て選手になりたいと思った」と目指す舞台が小倉にある。今年は平均競走得点上位者として出場がかないそうだが、ボーダー近辺にいるのは事実…。
出るだけではなく活躍することが使命なので、この大会で結果を残して競輪祭に向かう流れを作らなければならない。その先行力はすでに上位陣の脅威となっている。体もたくましくなり、柔らかな表情こそ変わらず可愛いものの、競輪選手らしくなっている。
今回は福岡勢が北津留翼(40歳・福岡=90期)もいて、園田匠(43歳・福岡=87期)、小川勇介(40歳・福岡=90期)と援軍も。山田英明(42歳・佐賀=89期)も頼もしく、強力南関勢にキバをむく。333バンクをぶっ飛ばすだけでなく、丁寧に最後まで持つように。
将来を嘱望されながらも苦しんでいる梶原海斗(26歳・福岡=123期)が近況打破に燃えているという。期は下だが祐誠高校の先輩で、この2人が九州を担うことは間違いないと言われてきた。海斗先輩の心をより燃え上がらせる走りを、松戸から届けてほしい。
X(旧 Twitter)でも競輪のこぼれ話をツイート中
▼前田睦生記者のXはこちら
前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。