2024/12/23 (月) 18:00 37
選ばれしトップ9が激突し、“真の競輪王者”を決定するKEIRINグランプリがいよいよ開幕。今年も一発勝負のドラマが繰り広げられ、競輪史に刻まれる名勝負が生まれることだろう。
そんな熱戦の前にお届けするのは、競輪記者たちが語る「忘れられないKEIRINグランプリ」。40年の歴史の中で数々のドラマを間近で目撃してきたプロたちが選んだ名シーンを、シリーズ企画として3日連続でご紹介。
そして記念すべき第1回を飾るのは、東京スポーツの前田睦生記者が選んだ1レース。現場で取材を重ねてきたプロならではの視点で、レース映像とともにあの名勝負を深掘りします。
対象レース:2015年 京王閣競輪
優勝選手:浅井康太
(協力:公益財団法人JKA 提供:京王閣競輪場)
『日本一早いグランプリ予想』という企画を東スポでやっていて、競輪祭決勝終了後、その深夜に公開している。2015年、単騎であろう浅井康太を狙って発表したが、この企画に縛りはない。前夜祭の取材を終え、神山雄一郎の話を聞いたことで、狙いを変えた。
グランプリ16回目にして最後の挑戦となった一戦。構成としても“神山が勝つ”と思った。しかし、レースは浅井が神山をさばいてからのグランプリ初制覇。
敢闘門に引き揚げてきた浅井は、号泣。その瞬間、浅井は自分と競輪をつないでくれた父がもうこの世にいないことを思い、「グランプリを勝った姿を見せられなかった」と、泣いた。私も泣くしかなかった。
その日、多摩川に流れた水を飲んだ人がいたとしたら、どんな味だったのかな…。
netkeirin取材スタッフ
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