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鈴木誠のハイブリッド展望

【ザ・レオニズカップ予想】先行1車ながらも黙っては買えない? レース展開は長島に有利も、2着、3着には思いがけない選手が飛び込んでくる!/鈴木誠の展望

2024/11/17 (日) 12:00 2

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は松阪競輪場で開催されているザ・レオニズカップの決勝レース展望です。

松阪は牛よりも鶏! 地元選手オススメの「鶏焼き肉」とは?

 イベントとCS放送の出演もあって、【ザ・レオニズカップ】が開催されている松阪競輪場に来ています。

 松阪といえば松阪牛を連想される方が多いかと思いますが、地元の選手たちに話を聞くと、松阪牛を食べることはそれほど多くは無いそうです。むしろ、普段から行っている店として紹介してもらったのが、松阪の地元グルメである「鶏焼き肉」でした。

「鶏焼き肉」とは味噌だれを絡めた鶏肉を、焼肉網の上で焼いて食べる料理です。現役時だけでなく、解説者となった今も松阪競輪場に行くたびに食べに行っています。

 いい車券が当たったら松阪牛も…とは思っているのですが、今開催は初日から3連単の万車券が各レースで出ていたように、非常に荒れた開催となっています。

 これは【競輪祭】を控えているために、SS班といった有力選手の出場が無い上に、他地区でもF1開催が行われているので、記念競輪と言えども、メンバーの力差が開いていないからです。

 しかも、松阪バンクは傾斜が緩いので捲りが出にくいにもかかわらず、見なし直線が長いので先行選手も苦しむ特徴があります。しかも決勝メンバーの9名を見ると、自力型と言えるのが長島選手だけ。予想どころか、展開を読むことさえも難しくなりました。

 決勝の並びは関東の③長島選手-④芦澤選手の後ろに、千葉両者の⑧海老根選手-⑥中村選手が付けたこともあり、ここは東日本ラインとさせてもらいます。

 中部ラインは⑦西村選手-➀笠松選手となりましたが、前を回る西村選手には、地元選手の意地を見せてもらいたいところです。②塚本選手-⑨堤選手は西日本でラインを形成し、⑤伏見選手は単騎戦となりました。

 バック回数にも表れているように、ここでは長島選手の先行が濃厚かと思われます。それだけに長島選手としては、自分がレースの鍵を握っていると考えることで、どんなレース展開も思い描けるわけです。

 車番的には中部ラインが前受けをしやすい車番とはなりましたが、芦澤選手のスタートがいいだけに、長島選手が前受けをする可能性も考えられます。

 まず、西村選手がスタートを取った場合だと、3番手に塚本選手。単騎の伏見選手を挟んだ6番手から長島選手が先行体勢へと入っていきます。

 この時、西村選手が番手で粘り込みを図るかですが、番手の仕事ができる芦澤選手としては、譲れないところでしょう。2人が競り合っているのを見た塚本選手も、外から並びかけていくかもしれませんが、後ろがやり合えばやり合うほど、自分のペースで駆けていける長島選手にとっては有利となります。

 長島選手は前受けをしたとしても、塚本選手や西村選手が抑えに来たのならば、一度後方まで引いてから捲りに構えていくはずです。

 そこで長島選手がスピードを上げていった時に、塚本選手や西村選手は芦澤選手ではなく、3番手の海老根選手のポジションを狙っていく手もあります。

 全盛期は捲りを得意としていた海老根選手ですが、追込選手となった今は走りを見ると、横の動きが弱い印象を受けます。さすがに東日本ラインの4車に出られてしまうと、巻き返しは厳しくなるだけに、塚本選手や西村選手はラインの分断は頭にあるはずです。

 それでも、長島選手を交わす展開にはならないと見ていますが、地元選手では唯一の決勝進出となった西村選手が、腹をくくって先行していった時には、車券は大荒れとなります。

 この展開となれば、番手を回っている笠松選手の優勝も見えてくるどころか、単騎の伏見選手が直線で突っ込んでくるようだと、3連単でとんでもない高配当が出るでしょう。

 一応、◎長島選手、◯芦澤選手と展開的に有利な2人に重い印を回しておきますが、△笠松選手と✕塚本選手は3着候補としてだけでなく、結果的に筋違いの2人が上位に来る予想も、予想一覧に出してあります。予想を見ていただくだけでなく、その予想を参考にしながら、高配当を狙ってみてください。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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