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鈴木誠のハイブリッド展望

【瑞峰立山賞争奪戦予想】決勝は4車対4車の二分戦! 突っ張り先行に入った新山の後ろから、今大会好調の菅田が抜け出す!/鈴木誠の展望

2024/09/01 (日) 12:00 4

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は富山競輪場で開催されている瑞峰立山賞争奪戦の決勝レース展望です。

オールスターからの好調が続く古性、単騎戦での一発を狙う吉田にも注目!

 まずは台風10号の被害に遭われた方に、心よりお見舞い申し上げます。まだ、雨や風ともに予断を許していないだけでなく、今後の進路次第によっては、様々な影響が出る恐れもあります。どうか、皆さんも安全にお過ごしください。

 初日、2日目と雨が降っていた【瑞峰立山賞争奪戦】ですが、準決勝が行われた3日目は、雨や風ともにそれほどの影響はありませんでした。

 バンクコンディションが悪くなった時に、真価を発揮してくるのは「地脚」のある選手たちです。決勝に進んできた9名の中では新山選手、古性選手、そして守澤選手がそれに該当します。

 現役時の自分も地脚型の選手であり、雨や風が強かったレースの方が、逆に成績は良かった印象があります。

 明日の富山競輪場はベストコンディションに近いバンク状態となりそうです。初日、2日目と、重いバンクで成績が振るわなかった選手たちも台頭してきそうなだけに、車券予想の参考にしてみてください。

 決勝の並びですが、⑦新山選手-⑨菅田選手-①守澤選手と北日本3人が並び、4番手に北日本との連係実績もある③内藤選手が入りました。一方、⑥石塚選手-②古性選手の近畿ラインの後ろには、④井上選手-⑧香川選手と西日本の選手が並び、⑤吉田選手は単騎戦となりました。

 4車対4車の二分戦で、それぞれのラインの先頭を任されたのが、新山選手と石塚選手です。新山選手は持ち味である先行に加えて、捲りでもいい脚を見せています。そして石塚選手は二次予選、準決勝とバックを取っていくなど、積極的なレースを見せています。

 決勝もこの2人の先行争いとなりそうですが、1番車が守澤選手であり、車番を生かしてスタートを取ったのならば、新山選手の前受けが濃厚だと見ています。

 後ろ攻めとなった石塚選手は、新山選手を抑えに行きますが、ここで新山選手は突っ張っていくだけでなく、そのまま先行体勢へと入っていくはずです。

 ただ、石塚選手が負けじと並走してきたのならば、準決勝のようなマイペースでの先行は難しくなります。そこに石塚選手の番手から捲っていく古性選手や、5番手に入っていそうな吉田選手も、先捲りをしてくるとなれば、ゴールまで脚を残す走りは難しいと見ています。

 新山選手が突っ張り切った場合には、番手に入っている菅田選手が、展開的に有利となります。新山選手の後ろを車間を取りながら追走していけるようならば、後方勢の仕掛けを見る形で早めに発進。3番手に付けている守澤選手とともに、北日本でのワンツーフィニッシュが本線となります。

 ただ、今年のオールスターを制した古性選手は、その状態の良さを今大会もキープしており、捲りに構える吉田選手も混戦となれば怖い存在です。

 印としては◎菅田選手、○守澤選手、△古性選手、×吉田選手としました。状態の良さに加えて展開も向きそうな菅田選手は、確実に優勝争いに絡んでくるはずです。3連単の予想も菅田選手から、印を回した3名との組み合わせで狙ってみます。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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