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鈴木誠のハイブリッド展望

【オールスター競輪予想】新山と窓場の先行争いの後ろから、ナショナルチーム仕込みのスピードで、松井が一気の捲り! GI初制覇を果たす!/鈴木誠の展望

2024/08/18 (日) 15:00 4

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は平塚競輪場で開催されているオールスター競輪の決勝レース展望です。

【オールスター競輪】は、【KEIRINグランプリ】の結果も見通せる大会となる?

 パリオリンピックの興奮さめやらぬ中で行われた【オールスター競輪】は、帰国後すぐに大会に参加した選手たちの活躍が目立っていました。

【女子オールスター競輪】では佐藤水菜選手が完全優勝を果たし、2着も太田りゆ選手と、オリンピアンの上位独占となりました。

 男子選手では太田海也選手が一次予選、二次予選ともに先行して逃げ切る圧巻の走りで、準決勝まで駒を進めました。残念ながら決勝進出とはならなかったものの、小原太樹選手と共に、今大会を沸かせてくれました。

 大会最終日は6レースに太田選手、8レースに小原選手が出場。そこでワールドクラスの脚力を、多くのファンの前で披露してくれることでしょう。

 この決勝にも元ナショナルチームの松井宏佑選手と、新山響平選手が駒を進めてきました。準決勝には2人の他にも自力型が揃っていたこともあり、ハイレベルかつ、ハイスピードなレースが繰り広げられていました。

 それだけに決勝も面白いレースとなっています。並びは⑧松井宏佑選手-①郡司浩平選手の神奈川ライン。⑦窓場千加頼選手-②古性優作選手の近畿ライン。そして北日本ラインは⑨新山響平選手-③佐藤慎太郎選手-④守澤太志選手-⑥渡部幸訓選手と4車で並び、⑤眞杉匠選手は単騎戦となっています。

 前受けをするのは車番のいい神奈川ラインとなりそうです。その後を近畿ライン、そして単騎の眞杉選手を挟んで、後方となった北日本ラインが松井選手のことを抑えに行く展開となります。

 2車かつ、連日に渡って捲りやカマシを見せている松井選手は、ここでポジションを下げていくはずです。それを見た新山選手は、一気に先行体勢に入っていくと思いますが、今大会での調子の良さが目立つ窓場選手が、その上から一気に叩いていくのではと見ています。

 もしくは窓場選手は新山選手が動き出したのを見て、一緒に上がっていく作戦もあります。ここで両者がもがき合うようだと、後方からの捲りを狙っている松井選手にとっては、絶好の展開となります。

 松井選手は準決勝で先に抜け出した脇本選手を捲っており、その時のタイムが10秒8と、非常に速い上がりを使っていました。今大会も一次予選から連対を外していないように、状態の良さは間違いありません。そこに展開が向くようならば、GI初制覇は現実となるでしょう。

 ただ、新山選手と窓場選手の両者がもがき合う中で、窓場選手が出切れなかった際には、古性選手は番手発進も考えているはずです。その展開となれば、古性選手の優勝だけでなく、近畿ラインの後ろを単騎で回っていそうな、眞杉選手の【オールスター競輪】連覇の可能性も出てきます。

 ◎は松井選手、〇は番手を回る郡司選手で、△は古性選手、×は眞杉選手に打ちました。松井選手が【オールスター競輪】で優勝したのなら、【KEIRINグランプリ】に南関東ラインは3人が権利を獲得。しかも3人共に自力型となるだけに、とても強力なラインと言えます。

 年末の話をするのはまだ早いかもしれませんが、この【オールスター競輪】の結果次第では、【KEIRINグランプリ】の大勢が、かなりハッキリと見えてくるのかもしれません。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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