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鈴木誠のハイブリッド展望

【道後温泉杯争覇戦】パリオリンピックにも負けない熱戦を制するのは、元ナショナルチームの新田! 松山の地で金メダルを奪取する!/鈴木誠の展望

2024/08/11 (日) 12:00 6

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は松山競輪場で開催されている道後温泉杯争覇戦の決勝レース展望です。

新田の完全優勝を阻むのは、捲りを不発にさせる、通称「皿バンク」?

 7月26日から開幕したパリオリンピックですが、8月6日からは自転車のトラック競技が始まっています。

 女子スプリントと女子ケイリンには、太田りゆ選手と佐藤水菜選手が出場。自分も寝不足になるほど、テレビにくぎ付けだったのですが、残念ながらメダル獲得とはなりませんでした。それでも世界の強豪を相手に、堂々たるレースを見せてくれたと思います。

 8月10日の男子ケイリンには太田海也選手と中野慎詞選手が出場。両者ともに順調に勝ち進んだのならば、日本時間では11日の20時過ぎに行われる、決勝へと進出します。

 ここでメダル奪取となれば、北京オリンピックの男子ケイリンで銅メダルを獲得した、永井清史選手以来の快挙ともなります。皆さんもテレビの前から、太田選手と中野選手に声援を送ってください。

 オリンピアンの活躍に刺激を受けたかのように、【道後温泉杯争覇戦】で圧倒的な強さを見せているのが、初日の特選から3連勝をあげている新田選手です。

 長きに渡ってナショナルチームでの活動をしており、東京オリンピックにも出場。ただ、今年の【全日本選抜競輪】での失格の影響から、最低出走数をクリアできず、来週から行われる【オールスター】には参戦できませんでした。

 ただ、欠場期間には自転車トラック日本代表の長迫吉拓選手といったナショナルチームと練習を重ねてきています。その成果が今大会における、桁違いの強さとして表れていると言えそうです。

 決勝では②新田選手-⑨飯野選手と福島両者の後ろに⑤宿口選手が3番手を固める形で、東日本ラインを形成。一方、4車が勝ち上がった四国ラインは、地元愛媛の④真鍋選手-⑧吉田選手の後ろに、①福島選手-⑥原選手と香川の2人となっています。

 一方、中四国でのライン形成とはならなかった⑦片岡選手ですが、③坂本選手が番手を主張したことで、ここは西日本ラインとなりました。

 この並びで先行するのは、間違いなく真鍋選手だと思います。ただ、1番車に福島選手が入っているとは言えども、ここでスタートを取ってしまうと、車番的に新田選手が5番手に入ってしまいます。

 そうなると、後方に置かれた片岡選手が抑えに行く必要が出てくるのですが、中四国の関係性を考えると、真鍋選手との先行争いは避けたいところです。

 それは四国ラインの4名も分かっていることなので、2番車の新田選手に前を取らせる展開になると見ています。この展開となれば、片岡選手がインを切りに行った後に、真鍋選手が発進。後方に置かれた新田選手が動き出す前に、片岡選手が先捲りを仕掛けてくるはずです。

 それでも、ここでは◎新田選手の役者が違っています。7番手に置かれたとしても、前の選手たちをスピードの違いで捲り切るはずであり、番手を回る飯野選手が〇となります。

 ただ、松山バンクは傾斜の少ない「皿バンク」であり、捲りが効きづらいという特徴があります。もし、新田選手の捲りが不発となったことも考えて、△は福島選手、×は吉田選手とします。印こそ回しませんでしたが、片岡選手の先捲りが決まれば、更なる高配当も期待できそうです。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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