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鈴木誠のハイブリッド展望

【サマーナイトフェスティバル予想】まさに「フェスティバル!」と言える豪華メンバー! 北井の先行から抜け出した郡司が、「夜王」の称号を手にする!/鈴木誠の展望

2024/07/15 (月) 15:00 3

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は松戸競輪場で開催されているサマーナイトフェスティバルの決勝レース展望です。

連日松戸競輪場は大賑わい! 今日も選手たちは「魅せる」レースでファンを沸かせる!

 今年の【サマーナイトフェスティバル】にはSS班が9名が揃って出場。また、今回で最後となる【ガールズケイリンフェスティバル】の開催も行われています。

 開催初日から中継の解説で松戸競輪場に来ていますが、開催と連休が重なったこともあってか、連日、多くのファンの皆さんに足を運んでもらっています。

 その中にはご家族でいらしている方々も多く見受けられました。年齢層を問わない様々なイベントが開催されているだけでなく、ナイター開催であることも、ちょっと競輪場に行ってみようか、といった気持ちにさせているのかもしれません。

 フェスティバルと名の付く大会らしいというのか、初日から選手たちはファンに対して、自分の走りを「魅せる」レースをしていた印象も受けます。

 33バンクらしい激しい先行争いがあり、決勝進出がかかった準決勝ではさらにシビアな戦いが繰り広げられていました。

 12レースで落車があったのは残念でしたが、それでもSS班の4名(古性選手、眞杉選手、山口選手、脇本選手)と、今年G1を制している郡司選手、北井選手が決勝に進出してきたように、ハイレベルなメンバー構成になったと思います。

 その決勝の並びですが、神奈川ラインが①北井選手-⑤郡司選手-⑥松谷選手。関東ラインが③眞杉選手-④吉田選手。近畿ラインが⑨脇本選手-②古性選手。⑦山口選手と⑧新田選手は単騎戦となっています。

 準決勝までの2レースを見て、調子が良さそうだなと思ったのが、準決勝の11レースを9秒2で捲り切った眞杉選手です。また、新田選手は初日、準決勝を連勝。山口選手も早めに動き出しながら決勝まで進んできた走りを見ても、状態はかなり良さそうです。

 ただ、新田選手と山口選手は共に単騎戦となっただけでなく、車番も悪くなってしまったのは残念だと思いました。その一方で、北井選手の先行一車と言えるメンバー構成かつ、車番も良かったのが神奈川ラインです。

 レースもその北井選手が1番車に入っただけに、前受けからの突っ張り先行が濃厚となりました。車番的に神奈川ラインの後ろに付けていそうなのが近畿ライン、そして関東ラインを挟んでの単騎の2人で道中は流れていきそうです。

 6番手から北井選手を抑えに行くのが眞杉選手となりますが、ここで突っ張られた場合に、眞杉選手は後方まで下げることなく、脇本選手のところに降りてくる可能性もあると見ています。

 一方、脇本選手も引いてからの捲りを考えているだけに、眞杉選手を前に入れてから、自分の行ける距離からの発進。その前に眞杉選手や単騎の2人が、どのタイミングで仕掛けているのかカギとなります。

 ただ、北井選手としては、高松宮記念杯競輪ではラスト2周から仕掛けてくれた、郡司選手が番手、そして松谷選手もラインを固めているだけに、ここは是が非でもレースの主導権を譲らないはずです。

 郡司選手が早めに番手捲りを仕掛けていったのならば、2着は松谷選手となりそうであり、また、神奈川ラインの後ろをサラ脚で回っている選手が、その捲りに乗って行けたのならば、ゴール前で交わす可能性もあると見ています。

 印ですが◎は郡司選手で、○は松谷選手。神奈川ラインの後ろを回っていそうな眞杉選手の捲りに期待して△、そして×山口選手のスピードにも注目しています。

 さすがの脇本選手といっても、かかり切った北井選手の先行を8番手から交わすのは難しいと言えます。

 一方で単騎戦となった新田選手は、切れ目を狙ってのレースで、上位を狙っていくことになります。その意味でも道中の動きには注目したいところです。

【サマーナイトフェスティバル】だけでなく、【ガールズケイリンフェスティバル】にも、好メンバーが揃いました。決勝に臨む選手たちには、競輪場に来た子供たちに、「将来は競輪選手になりたい!」と思わせるような、カッコいいレースを見せてもらいたいです。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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