2024/06/21 (金) 12:00 29
久留米競輪場で令和6年能登半島地震復興支援/大阪・関西万博協賛競輪「開設75周年記念 第30回中野カップ(GIII)」が6月22〜25日に開催される。死闘となった岸和田「第75回高松宮記念杯競輪」の決勝でゴール線で落車してしまった北井佑季(34歳・神奈川=119期)と古性優作(33歳・大阪=100期)は欠場となったが、山崎賢人(31歳・長崎=111期)の名前が追加で入っていた。
山崎はパリ五輪日本代表のリザーブになっている。パリへは行かないため、競輪で走れるタイミングがあれば、出走する。7月松戸サマーナイトフェスティバル(GII)、8月平塚オールスター競輪(GIII)も出場予定だ。リザーブと発表されてからは「気持ちで沈んでいるとかはありません。切り替えはしっかりできている。全力で挑戦してのことなので」と話している。
パリへ向かう選手たちが、山崎の上を行っていた。悔しいながらも、彼らが結果を残すことが山崎の思いでもある。そして、競輪に久しぶりに出走する山崎の役目もある。久留米記念、サマーナイト、と山崎が結果を、それも強烈なインパクトを残せれば、「代表の選手たちはどれほど強いんだ…」とファンの心をくすぐることができる。
S班は佐藤慎太郎(48歳・福島=78期)、新山響平(30歳・青森=107期)と松浦悠士(33歳・広島=98期)の3人だ。松浦は高松宮記念杯の最終日に失格となってしまい、「申し訳ないです」と沈んでいた。
しかし「脚の状態は最終日は良かったんです」。位置を確保しようとした動きが他の選手に引っかかって落車が起きてしまった。そのことについては反省してばかりだったものの、戦える手応えを6日間の中で懸命に模索していた。
手の指の骨折があり、上半身との連動がないことが課題になっている。まだ時間はかかるかもしれないが、ちょっとずつでも修正し、松浦らしい笑顔を取り戻すだろう。シンタロウと新山はそれぞれ動きは良かったので、今回は普通に戦って貫禄を示すか。
今回、犬伏湧也(29歳・徳島=119期)に完全復活がありはしないか、とみている。高松宮記念杯競輪の準決で脇本雄太(35歳・福井=94期)を3番手からまくって、もう少しの所まで行った。レース後に悔しさを見せつつも、「脇本さんが強くて」とその瞳は輝いていたのが印象的だった。
スイッチが入っている。1年前の平塚ダービーの準決でも、決勝には勝ち上がったが脇本の強さに触れたことで、いいスイッチが入っていた。このスイッチ…。脇本には見えるようで、「ヤバイよ、犬伏のスイッチ押しちゃったよ」と平塚の時に振り返ったことがあるほどだ。
また、後藤大輝(23歳・福岡=121期)、梶原海斗(24歳・福岡=123期)の地元の若手もスイッチが入るシリーズにしてほしい。大きな将来性を秘める2人。車券的にも狙っていきたい。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。