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鈴木誠のハイブリッド展望

【玉藻杯争覇戦予想】準決勝まで圧巻の3連勝! 昨年のグランプリ王者松浦が、町田の先行に乗って完全優勝を決める!/鈴木誠の展望

2024/02/20 (火) 12:00 6

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は高松競輪場で開催されている玉藻杯争覇戦の決勝レース展望です。

117期生の菊池VS町田の先行争いにも注目!

【玉藻杯争覇戦】が開催されている高松競輪場は、「うどん県」と銘打っている香川県にバンクがあるだけに、宿舎から脚を伸ばすと美味しいうどん屋があります。

 高松で特別競輪が開催されていた頃の話になりますが、自分は補欠選手としてホテルに待機していました。

 補欠選手となったのはその時が初めてで、調整も含めてどう過ごそうかと思っていたのですが、その日の出場が無いことが分かると、朝、昼、晩と異なる店でうどんを食べていました。

 結果として、その時は大会に呼ばれることはなかったのですが、その期間中にうどん屋巡りといった観光ができたのは、今でもいい思い出になっています。

 高松競輪場はバンクの四方が建物に囲まれており、風の影響の少ない平均的な400バンクと言えます。それだけに決まり手も多種多彩であり、実力のある選手が確実に勝ち上がってくる傾向が見られます。

 それを証明しているのが、初日の特選からの3連勝で、決勝へと進んできた松浦選手と言えるでしょう。二次予選では犬伏選手、準決勝でも町田選手の番手を回りながら、ゴール前でしっかりと捉える走りは見事でした。

 普段から連携しているだけに、2人の脚力は分かっているとは言えども、確実に勝ち上がってくるあたり、さすが、昨年のグランプリ王者と言った走りと言えます。

 決勝もまた、⑤町田選手の番手が①松浦選手となり、その後ろが⑦香川選手-⑧福島選手と中四国ラインは4車で結束しました。

 以外だったのは東日本ラインの並びで、④菊池選手の後ろを②佐藤選手と⑥東選手での競りとなります。そして、グランプリ覇者同士で並んだ、⑨浅井選手-③井上選手の混成ラインで三分戦の戦いとなりました。

 バック回数からしても先行意欲が強いのは、同じ117期生の町田選手と菊池選手となります。養成所時代は菊池選手が早期卒業を果たしていますが、先に記念競輪を勝ったのは町田選手でした。

 今回も2人の先行争いが見どころとなりますが、後ろを同県の松浦選手がいる町田選手と、後ろで競りが繰り広げられている菊池選手とでは、町田選手の方が思い切った走りができるはずです。

 しかも1番車が松浦選手だけに、中四国ラインで前を取った場合には、町田選手の突っ張り先行が濃厚ともなってきます。

 車番的に7番手となりそうな菊池選手も抑えにきますが、最近は長い距離を踏んでいない印象もありますし、町田選手に突っ張られた場合、元の位置に戻らざるを得なくなります。それを見計らって捲ってくるのが、中四国ラインの後ろにいる浅井選手です。

 浅井選手は準決勝で先行した犬伏選手を捲り切ったように、ここぞで見せる勝負強さは健在です。それでも、この決勝で4車の中四国ラインの先頭にいる、町田選手を捲り切るのは大変と言えそうです。

 本命は町田選手の番手から抜け出せる松浦選手となります。浅井選手の仕掛けるタイミングによっては、早めに番手捲りをしてくる可能性もあるだけに、その時には2着候補が香川選手となります。

 一方、浅井選手を上手くけん制して、準決勝のように前を残すようなレースをした場合には、町田選手が2着候補となります。いずれにしても、3連単、2車単のいずれでも松浦選手の頭は固いと言えるでしょう。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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