netkeirinをご覧の皆さんこんにちは、金子貴志です。今回はひとつ“10年越しの夢”が叶ったので、そのことをテーマに書いていきたいと思います。私は競輪選手生活とは別のことで叶えたい夢があったのですが、先月、やっと形になりました。

妻の雑貨屋さんがオープン

　私が「KEIRINグランプリ」を優勝したのが2013年。その時から数えて10年後になる2023年の今年。先月9月16日にお店をオープンすることができました。このお店は私ではなく妻のお店です。名前は「ファンシー♡ぷらんたん」。子どもから大人までハンドメイド体験ができる雑貨屋さんになります。妻がずっとやりたかったお店です。

　グランプリを制した年の周辺時期を思えば、私は本当に競輪漬けの毎日でした。当時、身の回りのことはすべて妻がサポートしてくれたので、「いつか時期が来たら、今度は自分が何かサポートをしたり恩返しをしたり、支えたい」と考えていたんです。それは夢でした。今回、お店をオープンしたことで、その夢が叶ったように感じています。

　このお店は10年前、妻が部屋の片隅で始めたネットショップが原点です。毎年少しずつ規模を拡大していき、やっと実店舗を構えることができました。お店のイメージはピンクが基調でメルヘンチックな感じです。

　外観から内装までイチから妻と二人で考えました。テラスの幅、駐車場の車止めの位置、駐車場からの抜け方など納得できるまで何度も一緒に考えました。

　オープン当日は「お客さんは来てくれるかな」と不安でしたが、開店してみると多くのお客さんがご来店くださいました。福岡県や千葉県など遠方から来てくれた方もいて、本当に嬉しかったです。たくさんのお花をいただき、店内は多くのお花で溢れ返りました。

競輪仲間が駆けつけてくれた

　オープンイベントにはキッチンカーでお馴染みの「輪蛸」さんがお祝いに駆けつけてくれました。山田二三補さん、白井一機さんもたこ焼きを焼いて盛り上げてくれました。私は駐車場の誘導に追われ、一日中忙しくしていましたが、本当に充実した時間を過ごせました。

　豊橋記念前検日の9月27日には、松岡健介君がお祝いをかねて遊びに来てくれましたし、最終日の10月１日には深谷知広君や松本貴治君もレース後に立ち寄ってくれました。店内を見た松本君は「優しい気持ちになれますね」と嬉しいことを言ってくれました。

　山口智弘君は愛娘を連れてきてくれて、一緒にさまざまな商品を手に取り、喜んでくれました。店内で楽しそうに目を輝かせている子どもたちの姿を見て、「本当にお店を開いて良かった」と妻と2人で達成感に酔いしれました。

　オープンした日の夜は、いつもあまり飲まないのですが、ちょっと乾杯してしまいましたね(笑)。これからも子どもだけではなく大人も童心に帰れるような「笑顔が溢れる場所」にしていきたいです。そして、この初心を忘れずに一日でも長く続けていけたらと思っています。

夢を叶えたとき、必ず“2つ”のことがある

　私はKEIRINグランプリで優勝した時、「夢を夢で終わらせるのではなく、諦めない強い気持ちを持ち続けて頑張り抜くことが大切なんだ」と思いました。ひとつひとつの積み上げが夢を叶える力に変わっていくと考えています。このお店をオープンした時に「競輪と同じだな」と思いました。諦めずコツコツと積み上げてきたことが実現に至っています。昨日今日の思い付きで突然叶ったわけではありません。

　そして、もうひとつ。競輪もお店もですが、自分一人だけの力で実現する夢などありません。支えてくれる家族や仲間たちがいてこそ、だと思うんです。夢や目標が叶うときには、絶対に誰かが助けになってくれています。

　あきらめないこと、支えてくれる人達がいるということ。私には、叶えたい夢がまだまだたくさんあるので、この二つの大事なことは忘れずに、ひとつずつ夢を叶えていきたいと思います。

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