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鈴木誠のハイブリッド展望

【共同通信社杯予想】単騎と言えども新山&嘉永のスピードは桁違い! 地元ファンの声援を受けた新山が捲りでビッグを制する!

2023/09/18 (月) 12:00 7

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は青森競輪場で開催されている共同通信社杯の決勝レース展望です。

もし、渡邉が先行してくるようだと、番手捲りの深谷の一発も!

 今年で39回目を迎える共同通信社杯競輪は、GIIの中でも若手選手の登竜門的なレースともなっています。

 ただ、大会が始まった頃は「ルビーカップ」との名で、全国8地区から選抜された成績上位の選手と、選考委員会によって選出された1名によって争われる、1発勝負のレースでした。

 必然的にラインを形成するのも難しくなっていたのですが、現在も一次予選と二次予選は自動番組編成で行われています。

 初日、2日目と見たことの無いようなラインが出来上がっていた一方で、予想も難しくなっていました。

 3日目からは番組が組まれましたが、それでも準決勝の3レース全てが万車券と波乱の結果になりました。10レースで北井選手、11レースで犬伏選手、12レースでは新山選手が先行しましたが、北井選手、犬伏選手ともに3着までに残れず、決勝に進んできたのは新山選手だけとなっています。

 新山選手は準決勝の番組的に恵まれた印象はありますが、初日からの3日間を振り返っても、調子の良さは明らかです。その新山選手を上回るような出来の良さだと思えたのが、準決勝の10レースで、9番手から捲ってみせた嘉永選手です。

 嘉永選手は二次予選でも上がり10秒8、そして準決勝でも上がり10秒7と上がりタイムも優秀です。ただ、新山選手と嘉永選手ともに、決勝では単騎のレースとなっています。

 他の7名の並びですが、この中で唯一、3車のラインとなったのが佐々木選手-清水選手-隅田選手の中四国ライン。そして渡邉選手-深谷選手の静岡ライン、三谷選手-南選手の近畿ラインが2車となっています。

 この並びだと3車の中四国ラインの先行が濃厚であり、佐々木選手の番手につけた清水選手にとって有利な展開に見えてきます。ただ、佐々木選手が先行したとしても、新山選手や嘉永選手ならば、捲りきるのは可能でしょう。

 ただ、佐々木選手ではなく、渡邉選手が先行してくるようだと話は違ってきます。そうなれば、スピードでは新山選手や嘉永選手にも引けを取らない、深谷選手の番手捲りが怖いと言えます。

 それだけに、どのラインが前を取ってくるのかも注目です。3車となった佐々木選手が前を取ってくるのではないかと見ていますが、その時に誰がインを切りに行くのかでも、また展開が違ってきそうです。

 混戦となればなるほど、展開が向いてきそうなのが、車番的(1番車)にも有利な新山選手です。先行をするラインの後ろに付ける手もあれば、嘉永選手が先行したラインを切りに行ったのならば、その後ろに動いて行くこともできます。

 青森競輪場で行われるビッグレースは、決して数も多くありません。それだけにSS班として臨む新山選手にとっては、他の誰よりも優勝をしたいと思っているはずです。そこに地元ファンからの声援が、新山選手に力を貸してくれるのではないのでしょうか。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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