2021/04/29 (木) 18:00 12
全国300万人の慎太郎ファン、そして多くのnetkeirin読者の皆さん、『第64回オールスター競輪』のファン投票がはじまりましたよ! コラムもレースもフルスイングの佐藤慎太郎にぜひとも投票よろしくお願いします。ガハハ!
いよいよ来月、京王閣ダービーが始まる。ダービーはGI戦の中でも一番由緒のあるシリーズじゃないかな。というわけで、今回はダービーについて話そうか。
毎年、この時期になると山崎芳仁のグランドスラムが話題になる。山崎は「年々記事が小さくなっている」と言っていたけど、残りはダービーだけというのは事実だし、注目されているよね。あれは確か8年前の立川ダービーだったと思う。山崎は「獲りたい、獲りたい、獲らせてくれ、獲らせてくれ」とは口には出さないが、表情に出ていたからこのオレが5番手を回ったんだよ(笑)。
並びは、(佐藤)友和、(菊池)圭尚、山崎、成田(和也)、オレ。山崎のためにお膳立てが揃い、実際のレースでも、友和が主導権を取り、圭尚が番手まくり。ただ、山崎は肝心の勝負どころの前で武田豊樹さんにさばかれていた(笑)。これが有名な山崎の「獲る獲る詐欺」、いや「獲らせろ詐欺」だよ(爆笑)。
だけど、競り負けていたのに、ちゃっかり3着には入っていて、賞金アップ。あれも、計算づくだったかもしれないな(笑)。山崎はかわいい弟弟子だし、今回もチャンスがあれば、オレがひと肌脱ごうかな。イン切りでもいいし、5番手でも6番手でも回るよ。まあ、今やイン切りは死語だけどね。いやいや、それよりも今回は「オレに獲らせてくれ! 獲りたい! 獲りたい! 獲らせてくれ!」って言って山崎にひと肌脱いでもらおう! ガハハ!さて、ここから少し真面目な話をしていこうと思う。人間の記憶なんて曖昧だから、きちんとしたデータや分析は選手にとって大切だと思っているんだ。学生時代から日記はつけていたし、今でも練習ノートを書いている。練習は自己鍛錬で、自分を高めるため。だから自分と向き合うことを一番に考えている。
感覚だけで戦って強くなれるのはほんの一握りの天才だけ、オレも含めて天才レーサーではない普通の選手は色々な角度から自分を分析して自分を知る必要があるよね。
天才レーサーは感覚が研ぎ澄まされているから、新しいプラスの部分を発見するのは天才的。それは、セッティングだったり、乗車フォームだったり、競輪に携わるすべての事に言える。
でも何かを改善しようとして、そこを1プラスにする為に、他の良いところがマイナス2になってしまったら総合的にはマイナス1。こういうプラスマイナスの分析は感覚に頼らずにしっかり判断していく必要があると思う。
山崎なんか頭の中で『やってみよう』の行動原理が根底にあるから、研究心と探究心に関しては見習うべき点が多い。その一方で頭の中でプラスのイメージが膨らみすぎて、マイナスの部分が全く見えなくなってる時があるよね(笑)。
今年のオレはスタートダッシュに失敗したけど、阪神は開幕から好調だね。例年なら順位表を下から見ていくけど、今年は1番上に阪神タイガースだからね。ジャイアンツよりも上にいるのが最高に気持ちいいよ。ドラフト1位の佐藤輝明が魅力的。ホームランしか狙っていないし、自分が何を求められているか分かっている。たとえ空振り三振でも見ていて気持ちいいもんね。
競輪選手も『なんて豪快なレースをやるんだ!』と言える選手が出て来て欲しい。今は「勝てばいいや」のレースが全体的に多いけど、ファンが見ていて気持ちがいいレースがベスト。『魅せて勝つ』こんな選手がたくさん現れると競輪がさらに輝くんじゃないかなと思う。
武雄記念は、記者さんや関係者の方々みなさんは復調の兆しを口にしてくれたけど、やっぱり表彰台の真ん中に立ちたいよね。次の京王閣ダービーは前検日から「勝ちたい、勝ちたい、勝ちたい」と山崎の耳元で囁き続けることにするよ。表彰台の真ん中に立てるよう全力で頑張ります。ガハハ!
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佐藤慎太郎
Shintaro Sato
福島県東白川郡塙町出身。日本競輪学校第78期卒。1996年8月いわき平競輪場でレースデビュー、初勝利を飾る。2003年の全日本選抜競輪で優勝し、2004年開催のすべてのGIレースで決勝に進出している。選手生命に関わる怪我を経験するも、克服し、現在に至るまで長期に渡り、競輪界の第一線で活躍し続けている。2019年、立川競輪場で開催されたKEIRINグランプリ2019で優勝。新田祐大の番手から直線強襲し、右手を空に掲げた。絶対強者でありながら、親しみやすいコメントが多く、ユーモラスな表現で常にファンを楽しませている。SNSでの発信では語尾に「ガハハ!」の決まり文句を使用することが多く、ファンの間で愛されている。麻雀とラーメンをこよなく愛する筋肉界隈のナイスミドルであり、本人の決め台詞「限界?気のせいだよ!」の言葉の意味そのままに自身の志した競輪道を突き進む。