2023/08/31 (木) 08:00 4
今節のSS班は慎太郎さんひとり! 孤軍奮闘になっちまう! きっと負けられないプレッシャーをヒタヒタと感じるシリーズになるのでは? 東北勢を見てもこれといった目標もいない。「どうする? 慎太郎さん」と思ったが、こういう時こそ慎太郎さんの人脈と人柄がモノ申すに違いない。「限界は気のせい!」と言いながら乗り切ることだろうよ!
上位陣を見渡せば、関東勢は眞杉匠のオールスター優勝が刺激になり、勢いは増すばかり。坂井洋を軸にまとまればそのまま突っ走るのでは? と見ている。南関勢も北井佑季に渡邉雄太の機動型がいる。松戸記念「燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯」の決勝では深谷知広が川越勇星の逃げを使いバンマクで優勝した。このふたりも同じように好連係できれば、十分優勝争いに持ち込めるべ!
さて、迎え撃つ地元勢と言えば山田久徳の自在戦、大御所・村上博幸の采配にかかってくる。となれば岡崎智哉、高久保雄介、小森貴大らの頑張りが浮沈のカギを握ると見ていいだろうね。
伏兵たちが高配当演出の気配、“妄想先取り”を盛り上げてくるぞ。まずは北日本屈指の逃げと言っても過言ではない坂本紘規と櫻井祐太郎をあげとく。先行有利なバンクだけに、この二人にはもってこいだべ! もちろん番手を回る選手の方がさらに有利になるけどね!
それに中島詩音だって逃げにこだわりを見せているひとりだ! S級戦に慣れるにつれて真価を発揮しそうな選手だよ。以前取り上げたが、すでにS級で認められ始めた立部楓真をまたまたピックアップしときたいね!
また、ベテラン追い込み陣は東龍之介だね。スジに目標がなければ、有力な逃げ屋にマークし、競り合いも辞さない。ブレのない競走スタイルはファンにはたまらない魅力だね! あとひとり大屋健司を上げておこう! 展開に左右されるが、差し脚は点数以上のモノがある! コースを見極め突っ込み、穴党に高配当をプレゼントしてくれそうな気配だ。
さあ、初日の推奨レースは1Rにするべ! オープニングから幸先良く決めて勢いをつけるって作戦だよ! まずは並びを確認しておこう。①新村穣-⑤松坂洋平-⑨江守昇の南関トリオ、②大川龍二-④友定祐己の中国タッグ、⑦立部楓真-③山口敦也の佐賀コンビ、⑧今井聡-⑥寺沼伊織の東京組、のライン構成になっている(①⑤⑨・②④・⑦③・⑧⑥)。
このライン構成であれば我らの立部が軸と考えていいだろう。スタートは友定が早いし、大川の前受けから。枠なりで新村、立部となり、後方に今井(⇐②④・①⑤⑨・⑦③・⑧⑥)ってわけ。これなら今井が切り、立部が主導権で山口との直線勝負になる③=⑦。新村が前受けなら大川が中団。今井が上昇してきても、新村が突っ張り逃げる。番手の松坂とまくる立部の⑤=⑦が本線の狙いだベ。
ここで妄想の妄想を1つ! 今井がスタートを決めたらどうか? 新村がここを追うとして⇐⑧⑥・①⑤⑨・②④・⑦③の形になるよね。勝負どころで立部が新村にフタをして逃げを打つ。そうなると新村が素早い巻き返しに出る。となれば“もがき合い”が成立してしまい、避けられねえ。立部が主導権を渡さずも、“末を欠く”ってわけ。
その展開になるとして3番手でぬくぬくと脚を溜められるのは今井。立部の番手山口と今井の③=⑧、寺沼の流れ込み⑧-⑥を妄想の妄想で〆っていかが? これは、あくまでも妄想の妄想だからね! その点ご注意でご一考いただければ!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。