展開によっては脇本の先行も？ その後ろの取り合いからも目が離せない！

　この時期に函館競輪場で開催される【サマーナイトフェスティバル】は、競輪ファンにとって、夏の風物詩となった感があります。

　それは選手たちも一緒であり、気候の良さだけでなく、新鮮な海産物が味わえる食事や、家族や知人に買っていくお土産の購入など、参戦を楽しみにしていた選手も多かったはずです。

　一方、予想をする上での楽しみと言えば、函館競輪場の番組委員会が作り出す、斬新な番組と言えるでしょう。

　初日の予選でも、犬伏選手の後ろに佐藤選手が付ける番組となりました。結果は犬伏選手のカマシに佐藤選手が付いて行けず、3連単は20万円車券という高配当となっています。

　自分がネットケイリンで出した予想では、その展開も想定して、高額配当をゲットできました。今後の函館開催でも気になる番組があったのならば、高配当が狙えるチャンスなのかもしれません。

　選手たちが並びを決める決勝ですが、こちらも斬新な並びとなりました。なんと、脇本選手の後ろを主張したのは、これまでのレースで幾度となくしのぎを削りあってきた松浦選手だったからです。

　その松浦選手の後ろには、準決勝でも連係した山田選手が付けたことで、混成ラインと言えども、かなり強力な並びとなりました。

　3名が勝ち上がってきた関東ラインの並びは、佐々木選手-平原選手-神山選手。新田選手、松井選手、山口選手は単騎となりました。

　このメンバーでバック回数の多いのは松井選手となりますが、単騎での先行はないでしょう。ラインができた佐々木選手ですが…準決勝で上がり10秒6を記録した、脇本選手とのスピードの違いは明らかなだけに、先行しても勝ち目は無さそうです。

　スタートを取るのは車番的にも脇本選手だと思いますが、誰も動いてこないようだと、そのまま突っ張り先行もあるのではないかと見ています。

　しかも、今大会では3連覇を狙う松浦選手の出来も抜群です。準決勝で見せた捲りのスピードは、後ろにいた山田選手が離れてしまった程の切れがありました。

　この2人が力を出し切れば、脇本選手＝松浦選手で堅いと思いますが、他の選手たち、特に単騎の選手たちは、やすやすと2人に展開が向くようなレースをさせないはずです。

　勝負になる位置は脇本選手の後ろであるのは明らかであるだけに、その後ろで新田選手や山口選手が粘るだけでなく、ひょっとしたらラインのある佐々木選手も、その争いに加わってくる可能性はあると見ています。

　もし、佐々木選手が粘り込むようだと、番狂わせもあるのかなという気がしていますが、脇本選手が捲る展開となった時に、松浦選手の出来の良さでも付いていけるのか？ と考えられるぐらいで、基本的には堅い決着となると見ています。

　函館競輪場のような高速バンクは、脇本選手のようなスピード能力の高い選手に向いていると言えます。その分、先行選手もかかっているので、先捲りを打っていく選手にとってはキツイ流れともなるのですが、函館の気候の良さが、脇本選手の出来の良さを更に引き出してくれているのでしょう。

　これまで、サマーナイトフェスティバルに縁がないのが不思議だった脇本選手ですが、今年は函館の夜を熱くさせるような走りが期待できそうです。

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