2023/03/28 (火) 18:00 72
ガールズケイリンの女王・児玉碧衣選手のコラム。昨年末のグランプリで初めての大けがをしましたが、高松競輪で復帰後初の完全優勝を遂げました。復帰後3場所目にしての偉業ですが、本人はどう思っているのか…素直に語ります。
ーー前場所の高松競輪では復帰後初の完全優勝でしたが、児玉さんとしては「やっと勝てた」という気持ちでしたか?それとも「順調に復帰できているな」という気持ちでしょうか。
初めて大きな怪我をして、そこから久留米、小倉、玉野を走ってきましたが、予選も勝てなかったり、決勝に乗れても確定板に上がれなかったりして、「あー私はもう勝てなくなるんだろうな」みたいなネガティブなことばかり考えていました。
高松の優勝も本当にギリギリの優勝だったので、優勝できたことはすごく嬉しかったんですが、正直勝つことに限界を感じましたね。自分の思うような身体の使い方ができなくて、ここまでかなって思いました。メンタルもそれでズタボロだし…たかがそんなことでとかメンタル弱いとか思う人もいるかもしれないんですけど、これまで勝ってきた身からするとかなりきついもんなんですよ(笑)。
まあ、その限界というか壁というか、それを乗り越えて人はレベルアップすると思うし、そういう壁は乗り越えれる人にしかでてこないって母に言われたことがあったので、それを信じて戦ってる感じですね。
さっきも言いましたが高松の優勝した時の感情は、少しはマシになってきてるけどこれが限界かな、というのが正直な感情です。嬉しいのと同時に悔しい気持ちでした。
ーーウィナーズカップでは強敵ぞろいのなか3着でしたが、これも悔しい結果だったのでしょうか。
いやーめちゃくちゃいい展開になったのに気持ちに余裕がありませんでした。このメンバーで戦えるかなって不安な思いがあったり、勝てないだろうなって思いがあったり、本当にネガティブ要素しかでてこなくて、それがレースに表れてたなと思います。車間きればいいのになんで切らなかったんだろってレース後反省しました。今回こそ、誰にも気持ちで負けちゃいけなかったのに情けないです。
ただ、そういう悔しい気持ちと同時に、怪我する前の自分に戻せるって感触がありました。いやむしろそれより強くなれるかもって感じました。
これまでは何も考えずに自転車に乗っていたんですが、怪我をしてからここを使いたい、こうやって乗りたいって考えるようになったので、思う様に動くようになった時におもしろくなるんじゃないかなと楽しみにしてる部分もあります! だから、そうやって身体の使い方をちゃんと考えないといけないタイミングだったのかもしれませんね。今回のケガを通して考えるようになったので良しです!(笑)
やっぱりサトミナはまじ強いです(笑)。そりゃ世界でメダルをとってる人にはなかなか勝てないですよねー。トレーニング頑張ります!!
ーー次の目標はなんでしょう。
まずは鎖骨に入ってるワイヤーを抜いた後、どうなるかですかね。4月に抜く予定にしてます!
そして賞金が稼げてないので6月GIで優勝して1番にグランプリ出場権利をゲットしたいです! まずは近い目標でやっていきます!!
児玉碧衣
福岡県大野城市出身、108期生のガールズ選手。2015年に松戸競輪場でレースデビュー、初勝利。2018年8月にはガールズケイリンコレクションいわき平ステージ・ガールズドリームレースでビッグレースの初優勝を経験し、同年11月のガールズグランプリトライアルレースの優勝してグランプリの出場権を得た。初出場でガールズケイリングランプリ2018のタイトルを獲得すると、2019年、2020年も優勝し、グランプリ史上初の3連覇を達成。3年連続で賞金女王となった。好きなアーティストは倖田來未。