2023/03/07 (火) 12:00 5
大垣競輪場で開催されている「水都大垣杯(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は16時35分発走予定。
前回の全日本選抜競輪では脇本雄太が逃げ、差し切った古性優作が優勝! まことにおめでとうございました。ビッグモンスター脇本雄太は腰に不安を抱え、今やれる最大限の走りだったのでは?
それにしてもハサミ車券がけっこう出てた! ラインの仲間でゴール勝負を前提に走る傾向がそうさせたと見る。お互い力量が拮抗するときは決まるケースが大なのだが、前後の力量差があるとそれがかえって仇になっちまう。とりわけ前を回る選手の力が劣っているとき、前を庇い共倒れになるケースってわけ! 今後の車券戦術を考えるにはラインの力量が均等なのか、はたまた前後の力量差があるときに「ライン重視を」と走るのかがキーワードかも?
あ〜あ、またまた辛い季節がやって来た。今年は去年の5倍と報道され、憂鬱になる。なんの事かと言えば、“花粉の飛散”ってわけよ! 長年、花粉症に悩まされるオレには最悪の季節が来ちまった(゜Д゜;)。選手だって何人かは、いるのでは…?
準決勝を振り返るとする。10Rは橋本優己の逃げで展開は山口拳矢だったが、後方に置かれた岩谷拓磨のまくり一閃。橋本を庇い出るのを躊躇した山口は辛うじて3着で決勝戦へ。
11Rは谷口遼平を吉田有希が叩き主導権。平原康多は一旦連結が外れたが、追い上げ突き抜けた。タテ脚は不安なく健在だ。12Rは古性優作に死角なし。申し分ない貫禄勝ちだった。
決勝戦の並びを整理するべ。
地元は①山口拳矢-⑧岡本総、③平原康多-⑦久木原洋の埼玉コンビ、九州は⑥岩谷拓磨-⑨井上昌己、②古性優作・④坂本貴史・⑤犬伏湧也が単騎となっちまった(⇐①⑧・③⑦・⑥⑨・②・④・⑤)。
こりゃ初手の並びがすこぶる重要になるぞ! スタート牽制があるかも…。初手は②・①⑧・③⑦・④・⑤・⑥⑨この感じで。勝負どころで平原が押さえレースが動く。ここに古性が切り替え中団は取れる。犬伏か岩谷を迎え入れるのは平原とみるが、古性もそこは機敏に対応しバック番手を狙う。これなら古性Vに平原の強襲SS班車券②=③、山口もまくりで迫って①=②。山口が犬伏マークに出たら①=⑤って事も十分あり得る。激戦だが、ここらが本線だべかね!
今回は妄想のやりがいがあるってもんだ。平原、山口は当面の敵・古性にロックオン。当然古性も両者を意識しねーって事はねーべ。するとノーマークは⑥岩谷-⑨井上の九州コンビだべかね。逃げる気持ちで前に出れば単騎で犬伏が飛んでくる! 労せず番手が転がり込む(^^)v。慌てず騒がず岩谷が仕掛ければ、⑥-②⑤⑨とボックスも入れて妄想先取り極めたりだったりして…!
土佐鶴が残ってっから、煽るとするべ!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。