2022/12/24 (土) 12:00 28
12月20日に「KEIRINグランプリ2022」シリーズの前夜祭、共同会見が開かれた。車番が発表され、並びも明らかになった。推理もいよいよ本格的になってくる。車番の影響はどうかーー。
古性優作(31歳・大阪=100期)が1番車に入り、郡司浩平(32歳・神奈川=99期)が2番車。北の4人が外の方で、松浦悠士(32歳・広島=98期)が5番車、平原康多(40歳・埼玉=87期)が6番車だ。
気になる初手だが…。北は取れれば前を取りたいと推理するが、古性が1番車。近畿勢が対策を練る。
北勢が前を取りに出ると、古性は初手で5番手の位置を取れる。近畿が真ん中にいて、車番でいけば郡司、松浦、平原が続くのがセオリー。しかし単騎勢はその位置は、寒い。早い段階か周回の途中かでも、脇本を下げさせるかもしれない。
脇本としてはそれは面倒なので、前受けが組み立てやすいと思って古性にスタンディングを決めてもらうのかも…。松浦、平原、脇本の3人が、車番が決まった後に「ムムっ」となったのかと思う。と、初手について考えるだけでも深みを増していく。
ガールズグランプリは規程により、選考順位で1番車から決まるシステムだ。ちょっとした車番の順で、狙いたい位置にいられそうだったり、ちょっと勝負して前を取ってみようかと考えたり…が発生する。
ルールにもよるわけだが、改めてこの「競輪」というものを生んだ人の脳みそのすごさを思う。面白い。9人、また7人の思惑が、脚力のバランスを伴いながら、ゴールに向かっていく。そして選手たちが強調するように“気持ち”という見えない力が、レースで活躍できるかに影響する。
1年間のドラマ性やこれまで、また将来を思いながら車券を推理する。なんて幸せな時間なんだと思う。世界的には戦争など、厳しい環境にも置かれている今だからこそ、平和に競輪が行われていることに感謝したい。
高木真備さん、村上義弘さんという2人の電撃引退があり、バンクを去る選手たちの姿が今年は印象深かった。動揺するレベルのインパクトでもあったのだが、『応援する選手が走る姿を見られる』というありがたさをまた感じたものだった。
ヤンググランプリで見てみれば、この先、どんな大活躍をしてくれるのか…という選手たちが揃っている。できれば車券を当てて、よりその選手への思いを深くして、長く応援できるようになりたいもの。
年末、ガッツリ車券を買って勝負する中、ちょっとでも気になる選手は少額でもいいから1着の車券を押さえることを推奨したい。2車単の全買い。来年以降を楽しむための投資と思えば、買って、買って、とにかく気になったら買っておいた方がいい。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。