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前田睦生の感情移入

【椿賞争奪戦】深谷知広、山崎賢人、中野慎詞…自転車の聖地・伊豆を支配するのは!?

2022/12/21 (水) 12:00 15

昨年大会決勝時の深谷知広

伊豆は自転車の聖地

 12月21日から伊東競輪場で開設72周年記念「椿賞争奪戦(GIII)」が開催される。「KEIRINグランプリ2022」の直前、静かな自然に囲まれた伊東競輪場で、死闘が繰り広げられる。期末ということで、点数の勝負駆けの選手の活躍が見どころのひとつになる特別なシリーズだ。

 今回の主役は深谷知広(32歳・静岡=96期)だ。昨年1月に静岡に移籍して2年が経とうとしている。南関の顔になり、ここは譲れない。昨年の決勝…新田祐大(36歳・福島=90期)との壮絶過ぎる直線の争いは感動を呼んだ。

 ナショナルチームの選手たちは現在、チームに所属する条件としてベロドロームの近郊に住むことが求められている。深谷も新田も長く伊豆に住んでいて、伊東は近所。何より伊豆全体がナショナルチームや自転車競技を応援する風土なので、地元感は強い。今回、追加の山崎賢人(30歳・長崎=111期)と中野慎詞(23歳・岩手=121期)もご近所さんだ。

 深谷が自身のSNSで出していたケガの具合が心配だが、無事に走れることを期待しよう。

中野慎詞は深谷知広を超えられるのか…

アフロはコロナに勝つ!

 表立って山崎と中野が“地元”感は出しづらいが、期待は大きくなる。深谷がもう32歳。山崎は30歳で、中野は23歳。深谷と中野はドリームシーカーというチームで一緒だったので、非常に身近な存在だ。まだ、とは思うが、深谷は「いつか、シンジが」と思ってきただろう。

 自分がなしえなかった五輪でのメダル獲得を託している。高い壁であり続けることが、そこに近づける道だと知っている。中野や山崎に対して、深谷がキバをむく走りが今節のハイライトになるだろう。

 久しぶりの競輪を走った中野は、京王閣で危なっかしい走りだったが、ひとつシリーズを終えたことで課題がわかったはず。伊東では、もう1段ギアを上げて来る。山崎は…深くは考えずに、荒波のような攻めを繰り出すのみか…。

憧れはロビンマスクだった

ウォーズマン

 京王閣で久しぶりに中野の取材をすることができ、髪の毛の話を少し聞いた。「親族に薄い人はいますが、母方の父が大丈夫なので」とのことだった。一時期、ウォーズマン風の短髪だったが「あれは手入れが面倒なのであきらめました。週1で切らないといけなくて」。

 世代的にウォーズマンは知らないと思うので「ウォーズマン、好きなの?」と聞き損なったのが痛かったので、今度聞いてみよう。

 キン肉マンはともかく、テリーマン、ブロッケンJr.、ジェロニモがカッコよくて私的にはロビンマスクが憧れだった。もし中野が「ウォーズマン、カッコいいじゃないですか!」と言ってくれたら、来年のGI制覇を全力以上で応援しよう。もし、無意識にウォーズマンになっていたのなら、誰の応援も必要とせず、GⅠを勝つだろう。

 レインボーカップチャレンジファイナルについては…遅きに失しているが、『時期を中心として制度を変えた方がいいと思う』とだけ書いておく。


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前田睦生

Maeda Mutuo

鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。

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