2022/12/06 (火) 12:00 5
高松競輪場で開催されている「玉藻杯争覇戦(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は16時30分発走予定。
競輪祭は新山響平の優勝で幕を閉じた。ラインの絆で初V。本当におめでとさんでした! すべてのGIが終わりグランプリ出場選手が出揃い、しかも1億円を越えた選手が6人とは…。ハイレベルの争いにオレが走ってたわけじゃねえーのに「ふーっ、やれやれ」となぜかため息がもれちまった。思うに、盛り上がった祭の後の空虚感か脱力感と言うべきか。ボキャ貧で適当な言葉が出てこねーよ(^^;)。
ところで今回はイベントで高松へやってきた。相方はヤッサン(西谷康彦さん)と三宅伸さん! オレと合わせ極悪同盟みたいな濃い面々ってわけだΣ(-□-;)。ヤッサンとは久しぶりの再会だが、あの頃の強面の雰囲気は薄れ、いいオッサンに! バリバリの岡山弁は以前よりパワーアップしたような…? 伸さんと3人のイベントも岡山弁を交えてやるもんだから、押され気味に(^^;)。
初日は太田海也が落車し、二次予選は坂井洋、太田竜馬が敗れ主力どころが脱落。おかげで波乱になっちまった。かたや元気なのは野口裕史と眞杉匠に渡邉一成の自力型だ。
さて準決勝はどうなったのか? 振り返るとするべ。
10Rは稲毛健太が前受けから、高橋築が押さえ先行に出た。力の違いを見せつけるまくり一閃。稲川翔が差し切りライン上位独占でゴールを決めた。
11Rは野口裕史が前受けから佐々木悠葵を突っ張り先行に出た。「前で決まり」と思ったが、隙を逃さず佐々木が内を突き香川雄介を捌いた。初日の動きが重い佐々木はカバーするのに2日目以降は動いて番手戦へと切り替えた。今後の戦いを追い込み主体の自在へシフトする布石とみた。
12Rは眞杉匠の小細工なしの走りでほかをパワーでねじ伏せた。
決勝戦の並びを整理する。
①簗田一輝-⑧香川雄介の即席コンビ、近畿は⑥稲毛健太-⑨稲川翔-②南修二、関東は⑦眞杉匠-④佐々木悠葵-⑤吉澤純平-③宿口陽一(⇦①⑧・⑥⑨②・⑦④⑤③)。
スタート次第だが、簗田が前受けなら稲毛が逃げれば4番手。眞杉が来れば飛びつきの両面作戦だろう。優勝を狙う眞杉は一旦押さえ稲毛を出させる作戦もあり。本線はすんなり行って佐々木との⑦④。稲毛の逃げを眞杉がまくり稲川が捌き⑦⑨。
さて妄想は…。眞杉が前受けから突っ張り先行に打って出たらどうなる? 番手で気を使う佐々木と対称的に気楽に回る吉澤、宿口の存在をお忘れなく。このふたりは何気に伸び脚が良いよ!
妄想ポイントはここ! 佐々木を番手に回した吉澤、宿口の内心は穏やかではないはず。佐々木が番手の仕事をした瞬間突っ込むはず!
吉澤から⑤④、⑤⑦、⑤③。いやいや宿口の突き抜けだって侮れん。③④⑤⑦ボックスで良いとこ取りを押さえたいね!
あれ、これもしかして本線…?
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。