2021/03/15 (月) 18:00 4
netkeirinをご覧の皆さん、金子貴志です。前回まではソロキャンプやキッチンカーのことを書いて来ましたが、今回は自転車の将来、次代を担う若手についての「育成プロジェクト」について書いていきたいと思います。
なぜこのプロジェクトを始めたのかというと、私の母校である愛知・桜丘高校の自転車部をはじめ、県内の自転車部が年々減っていると聞いたからです。部活がなくなるということは、自転車競技人口が減るということに結びつきます。これは何とかしないといけないと思いました。
そんな矢先、ワールドマスターズ(50歳以上が参加条件)にエントリーしていた先輩の白井一機選手(65期)が高校生と一緒にトレーニングを始めたと聞き、私も凄く興味があり、YouTubeのカラフルスタイルで追いかけたいと思いました。
その高校生(鴨下君、杉原君)は桜丘の生徒であり、3月19日(金)〜22(日)に福岡の久留米競輪場で開催される高校選抜にも出場します。桜丘のOBである鈴木伸之選手(87期)がこの2人をより強くしたいと思い、顧問の先生に直談判し、部活以外の時間で白井さんと協力し合って指導することになりました。
白井さんにしてみても、若い力と真正面から向き合うことで、モチベーションが上がりました。高校生にとっても「プロの競輪選手が間近にいる環境」は、色々なものを吸収できる機会になると信じています。カラフルスタイルでこの取り組みを発信することで全国の高校生が良い刺激を受けてくれればいいですね。桜丘の生徒2人も見られることで成長できるのではと期待しています。
以前から私は、子供たちの指導には興味がありましたが、制約も多々あるため、なかなか実現することができませんでした。今回のプロジェクトは、ただ強さを求めるだけではなく、将来につながる経験をしてもらいたいのです。たとえ彼らが競輪選手にならないとしても、この貴重な経験をこれからの人生で生かして欲しいとの思いもあります。
競輪の素晴らしさを広めたい私にとって、高校生と汗を流せるのは新鮮ですし、喜びです。彼らのキラキラした目、ただただ強くなりたい! というピュアな気持ちを感じると、初心に帰ることができます。
実は私が自転車部に入ったのは高校3年生の時。他の仲間に負けたくないと必死、無我夢中でした。だから今の彼らを見ると当時の自分を思い出します。強くなりたい、日本一になりたいと思って汗を流していた自分、彼らと一緒にいるとその時の気持ちが思い起こされるんです。
私はGI(競輪の最高峰グレードレース)の寛仁親王牌、競輪祭、そしてグランプリを勝ったあの景色を忘れられません。
ゴールしてウインニングランの時、どよめくような声援を送ってくれたファンの方々、表彰式やレース終了後何時間も待っていてくれたファンの方々のことも忘れられません。
その景色をもう一度見たい。諦めなければ叶うということを伝えたいし、そのために結果を残していきたいと思っています。その日が来た時にしっかりチャンスをつかめるように準備をしておきたい。戦っていきたい。無限の可能性を秘めた高校生とともに、自分も前に進み、まだまだ成長していきたいと思います。
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金子貴志
Kaneko Takashi
愛知県豊橋市出身。日本競輪学校75期卒。2013年には寛仁親王牌と競輪祭を制し、同年のKEIRINグランプリでも頂点に。通算勝利数は500を超え、さらには自転車競技スプリント種目でも国内外で輝かしい成績を収めている。またYoutubeをはじめSNSでの発信を精力的に行い、キッチンカーと選手でコラボするなどホームバンクの盛り上げにも貢献。ファンを楽しませることを念頭に置き、レース外でも活発に動く中部地区の兄貴的存在。