2022/09/04 (日) 12:00 13
岐阜競輪場で開催されている「長良川鵜飼カップ(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は16時35分発走予定。
岐阜と言えば直ぐに思いつくのが「長良川の鵜飼い」だ! 鵜匠が鵜を操り鮎を捕らえる漁は、一子相伝だと聞いた事があるが…。鵜匠の手綱捌きに呼応する鵜に船頭さんの竿捌きが加わり、三位一体で行う伝統の漁。まさに信頼関係がもたらす漁ってわけよ!
なにやら競輪にも似てるような…。自力選手に寄せるマーク屋の信頼、マーク屋に寄せる自力選手の信頼。共に勝つための戦略を練り、連係をしたときに大漁をゲットできるってわけだ!
今回もSS班は平原康多と松浦悠士に慎太郎さんが参戦した。とりわけ関東のエース平原は燃えているはず! 富山記念で関東勢の結束を打ち砕かれた松浦へ、まさにリベンジマッチとみているが…。超一流は同じ轍は踏まない。平原はどんな戦略を練り走るのか?
また慎太郎さんの復帰戦だが、怪我の回復を含め不安材料はあるはず。生粋のマーク屋がいぶし銀の走りでファンを魅了してくれるのか、戦前から色んな面でワクワクが募っていたぞ!
さてさて、鵜匠は誰になるのか、はたまた鵜は誰なのか。準決勝を振り返り、決勝へ繋ぐとするべかね。
10Rはスタート牽制があり、誘導員との車間が大きく離れてしまった。これを岩本俊介が追い、離れて山口拳矢の順で追った。普通なら脚は相当削られアップアップのはず。だが岩本は違っていた。河村雅章に叩かれたが意に介さずまくり、マークの慎太郎さんを振り切った! 強えぇしタフ。タマゲタよΣ(゜Д゜)。
11Rは眞杉匠が前受けから突っ張り逃げた。番手の平原康多が車間を空け差しきり貫禄勝ち。後方からまくった志田龍星が2着に!
12Rは坂本紘規の逃げをバンマクに出た大槻寛徳が松浦悠士の強襲を振り切った。松浦の動きにやや不安を感じたが、気のせいか?
決勝戦、役者が揃い見応えあるレースになりそうだ!
決勝の並びから整理する。地元は⑥志田龍星-①山口拳矢-⑧川口聖二、③眞杉匠-⑤平原康多、⑨岩本俊介-②慎太郎さん、⑦松浦悠士-④大槻寛徳(⇦⑥①⑧・③⑤・⑨②・⑦④)。
スタートは牽制すれば岩本とみるが、主導権は眞杉か志田になるだろう。志田は「地元で見せ場を」の思いが強いはず。これを追うのはほぼ松浦だろう。平原を背負う眞杉はたとえ不発になろうとも早い仕掛けになる。⑤平原=①山口、⑤平原=⑦松浦が本線になる。山口のバンマクで川口の流れ込み。いや差したりして…。
さて、妄想はこれだ! 眞杉、志田の真っ向勝負ならタフネス岩本の出番じゃねぇの! 慎太郎さん流れ込み⑨②を軸に、岩本から山口、平原、松浦の⑨-①⑦⑤も少々ありかね。
今回の妄想はタフネス岩本が鵜匠になるでどうよ(^^)v。
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。