2022/06/11 (土) 18:00 4
netkeirinをご覧の皆さん、こんにちは金子貴志です。5月28日・29日の2日間、長崎県佐世保競輪場で行われた「全プロ記念競輪」に出走しましたが、良い結果を残すことができませんでした。この開催は自転車競技大会に出場する選手が選ばれるため、若い選手も多く、まさに「スピード競輪」でした。
私はその流れに乗っていけなかったのですが、レースを走ることで体の使い方などの課題も見つけることができ、「次に繋がる大会だった」と前向きに振り返っています。さて、今回のコラムは自転車を組み立てる時に使う工具や植物を育てる時に使う道具について書いていきたいと思います。
前回紹介したビルダーさんの工房で写真に映っていた道具や、実際に使い込まれている工具などは味が出ていて、格好良さを感じます。使われている工具には職人魂が宿り、新品と比べると見え方に深みが出てくるのだと思います。
私は以前、精度が高いアメリカのメーカーである「スナップオン」の工具をこだわって使っていました。歴史を感じさせるアンティーク系のロゴが格好良くて、とても気に入っていました。
最近は「15mmのレンチ・小ギア外し・チェーン引き」の3つが1つになった便利な工具もあります。メジャーや角度計、六角レンチなど、自転車を整備するための工具にこだわり、検車場では好みの工具を使って整備している選手をよく見かけます。
植物に関しても道具にはこだわりを持っています。育成は道具選びが重要で、植物に触れる道具を最初に選び抜かなければ、すべてが始まりません。そのため、土を入れるスコップにもこだわっていて、私はさまざまな種類のものを使っています。いくつかのサイズを所有し、用途によって使い分けています。その中でも真鍮製(しんちゅう)のスコップは、特に私のお気に入りです。
土を隙間なく均等にするために、専用の棒や筆も使ったりします。その他、枝を切ったり、植物の根を削ったりするためのハサミにもこだわりがあります。自分の気持ちが上がる道具を使うことで、大切に育てたい植物に対し、私も精一杯のこだわりと愛情を持って接することができています。
自転車の工具や植物を育てるのに必要な道具を大切に長く使うことで「物の大切さ」を改めて知ることができます。その大切さがわかることで清らかな気持ちにもなりますし、僕の場合は競輪に対しても真摯に向き合うことができています。
読者のみなさんも仕事道具にこだわりを持ってるものはありますか? 好きなものに囲まれて働くのはすごく楽しいですよね。
今回は道具についてのこだわりを書いてきましたが、次回は新しく購入した植物について書きたいと思います。全プロ記念競輪終了後に松岡健介君と(以前コラムでも紹介した)植物の楽園に行ってきました。
ずっと気になっていた2つのパキプスを買いましたので、その魅力について綴ってみたいと思います。どうぞお楽しみに。
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金子貴志
Kaneko Takashi
愛知県豊橋市出身。日本競輪学校75期卒。2013年には寛仁親王牌と競輪祭を制し、同年のKEIRINグランプリでも頂点に。通算勝利数は500を超え、さらには自転車競技スプリント種目でも国内外で輝かしい成績を収めている。またYoutubeをはじめSNSでの発信を精力的に行い、キッチンカーと選手でコラボするなどホームバンクの盛り上げにも貢献。ファンを楽しませることを念頭に置き、レース外でも活発に動く中部地区の兄貴的存在。