2022/06/23 (木) 18:00 7
netkeirinをご覧の皆さん、金子貴志です。先日行われた高松宮記念杯(GI)は古性優作君の優勝で幕を閉じました。選手にとってGIという舞台は出場するだけでも特別ですが、地元戦となるとさらにその“特別”さは増し、気持ちが高ぶります。
古性君はホームバンクでファンからの大声援を受け、グランプリの時と同様に単騎での優勝を決めました。決勝ゴール後、古性君の喜ぶ表情を見て、大きなプレッシャーに打ち勝ち“格別”な気持ちに違いないだろうと思いました。古性君、優勝おめでとうございます。
私はテレビで観ていたのですが、競輪場の凄まじい熱気も伝わってきましたし、コロナの前に戻ってきたような感覚になりました。それもまた嬉しかったですね。すごく良い刺激をもらったので、私もしっかりと次の戦いに向けて準備していこうと思います。
さて、今回のコラムは塊根植物の王様・パキプスについて書きたいと思います。
全プロ記念競輪が終わった翌日、「走植動物部」会長の松岡健介君と一緒に植物の楽園「コウベアガベ専門店」に行ってきました。以前から気になっていたパキプスを買うためです。
大人になるとワクワクすることが少なくなる中、楽園に行くと興奮できます。これはすごく幸福なことです。オンとオフを切り替えることは、選手として長く頑張り続けるために必要なことです。アクセルだけでは疲れてしまうし、ブレーキだけだと前に進むことはできません。バランス良くアクセルとブレーキを使い分けることに意識を持っていないといけないんです。
今回買った2つのパキプスは、個性が全く違うものです。1つ球体のパキプスで、ツルツルした肌を持っているのが特徴です。
もう1つは「二頭株」です。シャチホコみたいな形をしているのが特徴で、こちらは球体のパキプスと違い、ゴツゴツしている肌が魅力です。
共に圧倒的な存在感があり、私は一目惚れしてしまいました。
購入時に思ったのが、この2つのパキプスは競輪選手に例えるなら「潜在能力が高く、将来有望な選手」といったイメージです。今後がとても楽しみで無限大の可能性を秘めているように感じました。パキプスも選手と一緒です。しっかりと育てることによって魅力的な株に成長させることができます。
土、光、水、風などを徹底管理していくことで思うような形に仕上げていきます。
植物は気温が高くなると動き出しますが、その季節を待つ間の「冬の期間」をどのように過ごすのかが重要です。1年を通して無駄な時間はなく、しっかり過ごすことで良い成長に繋がります。
私にはアマチュアの弟子がいます。今秋、日本競輪選手養成所を受験します。冬にしっかりとトレーニングに打ち込み準備したことで、初夏の季節にタイムも縮まってきました。指導する私にとっては嬉しい限りです。
結果が出ることで「準備期間がいかに大事だったか」ということが改めてわかります。ダイヤモンドも磨かなければ輝きません。これから原石を将来輝かせるために、妥協せずこだわり持って、磨き上げていきたいと思います。
【SNSはコチラ】
金子貴志YouTubeCH|カラフルスタイル
金子貴志Twitter
金子貴志instagram
金子貴志
Kaneko Takashi
愛知県豊橋市出身。日本競輪学校75期卒。2013年には寛仁親王牌と競輪祭を制し、同年のKEIRINグランプリでも頂点に。通算勝利数は500を超え、さらには自転車競技スプリント種目でも国内外で輝かしい成績を収めている。またYoutubeをはじめSNSでの発信を精力的に行い、キッチンカーと選手でコラボするなどホームバンクの盛り上げにも貢献。ファンを楽しませることを念頭に置き、レース外でも活発に動く中部地区の兄貴的存在。