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トップトレーナーの”競輪愛”予想

【高松宮記念杯競輪予想】実力拮抗のライン、単騎の古性もいる中で狙いはズバリあの男!

2022/06/18 (土) 22:01 11

競輪歴40年、競輪を愛してやまない矢作芳人調教師が「高松宮記念杯競輪(GI)」を大予想! 5月の日本選手権競輪(GI)では3連単18,320円を見事に的中! 今年も昨年に続き海外GIを制した世界的な名トレーナーによる本気の競輪予想は必見です。

 

小松崎のレースぶりから北日本ラインを主軸に取る

 高松宮記念杯決勝戦。いや、いつも通り「宮杯」と呼ばせてもらおう。2010年まで毎年大津びわこ競輪場で行われた宮杯は、栗東在住の我々にとって正にホームゲームだった。毎朝調教が終わると朝食も取らずに競輪場に駆けつけたものだ。あの日々が懐かしいし、思い入れは深い。

 宮杯の特色は何と言っても東西対抗である。SS班が出来てから特別競輪(GI)はどれも変わり映えしないメンバー構成になった。選手選考に最も特色があった寛仁親王牌もコロナ禍によってその色が失われた。それだけに宮杯の東西対抗はいつまでも残して欲しい世界遺産のようなものである。

 いつもは共にラインを組む選手たちが叩き合い、競り合う。これぞ競輪の醍醐味ではないか。今年は2着権利の準決勝で落車が多発した事もあり、このシステムには賛否両論が起こると思う。だがGIで準決勝まで勝ち進む選手にとっては2着権利も3着権利も同じ事、命懸けの闘いなのだ。来年以降もこの勝ち上がりシステムを維持してくれる事を切に願う。

 さて決勝戦である。3分したラインの力は拮抗し、おまけに単騎の地元古性もいる。どこからでも狙える興味深い一戦となった。

 よく有馬記念はその年お世話になった馬や好きな馬を買えと言われるが、この決勝もそんなレースだと思う。そんな思いから今回は北日本を買う、本命は以前から応援し先月の沖縄で親交を更に深めた佐藤慎太郎だ。風を切るのは小松崎か山田だろう。どちらも純粋な先行選手ではない、確率は五分五分に近いと思う。

 ただ今節のレースぶりからは僅かに小松崎の逃げと見て◎佐藤○成田×荒井△古性△諸橋の印とする。車券は手広く③→④→全と③→全→④で、穴を買いたい方には慎太郎の2着付けを推奨する。

 勿論山田兄弟と荒井の関係を考えれば九州ラインは脅威だし、古性、郡司の底力は語るまでもなく双璧だ。前述したように好きな選手を買えば良いし、この予想に乗る必要はない。ただ慎太郎の獲得タイトルが一発勝負の2019年グランプリ以外は遠く19年前、2003年の高知全日本選抜しかないというのは競輪界の七不思議である。2つ目のビッグタイトルを熱望している。

矢作調教師の本命は佐藤慎太郎!(撮影:島尻譲)

最終結論と買い目

◎③佐藤慎太郎
〇④成田和也
✕⑤荒井崇博
△①古性優作
△②諸橋愛

3連単③→④→全、③→全→④、穴なら③の2着付け

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矢作芳人

Yahagi Yoshito

東京都出身。栗東で開業するJRA調教師。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者数日本一の開成中学・高校に入学するも、大学には進学せず競馬界を志す。オーストラリアでの修業の後、JRA競馬学校厩務員課程に入学。厩務員、調教助手を経て、2004年に超難関の調教師試験に合格。翌年厩舎開業。これまで日本ダービー2勝(ディープブリランテ、コントレイル)、米ブリーダーズカップ2勝(ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ)、優勝賞金13億6000万円のサウジカップ(パンサラッサ)など国内外のGlを多数勝利。2022年は59勝で通算5度目のリーディングトレーナーに輝いた。日本・世界を代表するトップトレーナーにして、年間365日のうち360日は車券を買うという、底知れぬ競輪愛の持ち主。

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