2025/09/24(水) 06:00
京都向日町競輪開設75周年記念「平安賞」G3が奈良競輪場において25日(木)から28日(日)まで開催される。京都向日町競輪場が再整備中につき、奈良競輪場で代替開催される今年の記念開催。S班は犬伏湧也のみの参戦だが、深谷知広、山田庸平や地元近畿勢が奈良333バンクでスピード戦を展開する。
◆初日の出走表(25日更新)はこちらでチェック
【平安賞in奈良(初日)12R=初特選】
1/犬伏湧也(SS・徳島119期)
2/山田久徳(S1・京都93期)
3/和田圭(S1・宮城92期)
4/岩津裕介(S1・岡山87期)
5/深谷知広(S1・静岡96期)
6/雨谷一樹(S1・栃木96期)
7/山田庸平(S1・佐賀94期)
8/三谷竜生(S1・奈良101期)
9/諸橋愛(S1・新潟79期)
並び想定は
1犬伏-4岩津
8三谷-2山田久
5深谷-3和田
6雨谷-9諸橋
7山田庸(単騎)
◆初特選の前検日インタビューはこちら
※9月24日15時30分追記
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唯一のS班・犬伏湧也が豪快に仕掛ける
今開催はS班から犬伏湧也が出場する。S班はただ一人の参戦になるため、もちろんシリーズリーダーとしての期待は高まる。9月の共同通信社杯は二次予選で勝ち上がりを逸したものの、シリーズ3連対。「自分の持ち味を出すことを心がけている」というように、豪快な自力戦が最大の魅力。G3は8月富山、9月岐阜でともに準優勝とあと一歩のレースが続いているが、333バンクで好機のスパートからS班としての初Vを手にしたい。
四国からは近況好調の同県の山形一気や、9月松阪ミッドナイトG3で準優勝のベテラン香川雄介、一撃ある佐々木豪も魅力で、さらに犬伏との連携ならG3初優勝のチャンスも十分だろう。
また中国地区も果敢派の町田太我が9月川崎、佐世保とF1連続優勝など好気配。8月オールスターでG1優出した岩津裕介の差し脚も十分争覇級だ。
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深谷知広がスピードで圧倒
深谷知広の機動力も優勝戦線を大いに賑わす。8月松戸記念では連日先行で、決勝も主導権を握り岩本俊介の地元Vに貢献。「先行の気持ちが薄れていたので、松戸記念でしっかり戻すことができた」と振り返る。共同通信社杯の決勝は単騎で近畿5車連携の前に5着に終わったが、一次予選から圧巻の3連勝で勝ち上がっている。今開催も抜群の機動力で静岡、名古屋に続く今年3回目のG3優勝を狙う。
南関東勢は岡村潤、嶋津拓弥、福田知也、東龍之介らが好連携を見せたいところ。
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近畿地区が一致団結
近畿勢は絶対的支柱の古性優作の欠場は戦力的に響くところだが、それでも他地区を凌駕する結束力で迎えうつ。
オールスターでも3連対している山田久徳は2021年に奈良記念の優勝歴あり。窓場千加頼は昨年の向日町記念では脇本雄太と別線勝負で決勝は惜しくも2着。近況は戦績的にも苦戦傾向だが、復調が待たれる。ベテランの稲垣裕之が一撃ある高久保雄介らが「地元記念」で躍動するか。
京都から125期の谷内健太も要チェック。8月川崎F1で3場所連続完全優勝を決めて、特別昇級を果たした。今回がS級初戦で、しかも地元記念。まだ未知数な部分も多いが、初戦から要注目だろう。
稲川翔は7月岸和田、8月大宮F1で優勝。だが直前の玉野F1では準決勝で落車して途中欠場しているだけに、コンディション面は要注意か。
そして近畿注目は小森貴大だ。9月福井の共同通信社杯では「力以上のものが出し切れている」と、ビッグレース初優出を地元で果たした。決勝は近畿ラインの5番手回りで6着に終わったが、その経験も踏まえて、さらに走りに磨きをかけていく。
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山田庸平や伊藤颯馬ら九州勢の台頭も
九州勢は山田庸平が中心だろう。4月の武雄記念、5月の武雄ミッドナイトG3で優勝。決め脚はシャープで自在性も333バンクで威力発揮となるか。今回は伊藤颯馬ら機動型とともに上位争いに加わっていくか。ウィナーズカップで山田が2勝をあげるなど、近況は伊藤との連携豊富なのも強みだろう。
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激戦必至!奈良333で 勝機をつかむのは
ほかにも争覇級が多数参戦する激戦だ。
関東も小林泰正や諸橋愛に、雨谷一樹、神山拓弥、金子幸央の栃木勢も加わり戦力はそろっている。7月京王閣G3で準優勝の藤田周磨や、8月西武園記念で連日の積極駆けから3連対した森田一郎も、躍進が楽しみな存在だ。
和田圭の動向にも注目だ。7月サマーナイトフェスティバルでは決勝進出(7着)、直前の共同通信社杯も勝ち上がり自体は二次予選で逃したものの、3度の確定板入り。やや同地区の積極型が手薄ではあるが、どう活路を見つけ出してくるか。
機動型が火花を散らして、奈良333バンクはスリリングな展開の4日間になること間違いなし。短走路の決戦を制して、優勝の二文字をつかみ取るのは……?
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◆直近の向日町競輪G3・プレイバック
2024年9月向日町記念G3
優勝:脇本雄太
2023年9月向日町記念G3
優勝:北井佑季
2023年6月施設整備等協賛競輪G3
優勝:簗田一輝
2022年9月向日町記念G3
優勝:脇本雄太
2021年9月向日町記念G3
優勝:脇本雄太
2020年9月向日町記念G3
優勝:山田英明
2019年9月向日町記念G3
優勝:阿部力也
2018年9月向日町記念G3
優勝:藤木裕
【直近の奈良競輪G3・プレイバック】
2025年2月奈良記念G3
優勝者:松井宏佑
2024年6月万博協賛競輪G3
優勝者:大矢崇弘
2024年2月奈良記念G3
優勝者:三谷竜生
2023年2月奈良記念G3
優勝者:三谷竜生
2022年2月奈良記念G3
優勝者:松浦悠士
2021年5月施設整備等協賛競輪G3
優勝者:三谷将太
2021年2月奈良記念G3
優勝者:山田久徳
2020年3月奈良記念G3
優勝者:松谷秀幸
2019年2月奈良記念G3
優勝者:村上博幸
2018年2月奈良記念G3
優勝者:三谷竜生
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【今開催のS級戦・勝ち上がり】
S級9車立て・12レース4日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選
【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選
◆2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。
◆3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝
※勝ち上がり表PDFはこちら
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◆奈良バンクの特性
周長333m、みなし直線は38.0mで小田原に次ぎ全国2番目の短さ。小さくて丸いバンクで、最大カントも大きく、直線も短いため、先行が有利とされている。連対時の決まり手は、1着(逃34%、捲31%、差35%)、2着(逃22%、捲13%、差19%、マ46%)で、逃げの善戦が目立つ。最高上がりタイムは2022年8月16日に太田海也が記録した8秒9。
(P-Navi編集部)