競輪祭G1が19日開幕!気になるグランプリ出場権争いの動向は?

2024/11/18(月) 14:30

第66回朝日新聞社杯競輪祭G1が小倉競輪場にて、11月19日(火)から24(日)までのナイター6日間、開催されます。
2024年の最後のG1開催となる競輪祭で、今年もKEIRINグランプリ2024の出場予定選手が決定します。競輪祭は2018年から6日制、初日から3日目まではポイント制の勝ち上がりに変更され、グランプリ最後の出場権をめぐる争いは、さらに激化。とくにグランプリのボーダー付近にいる選手を中心に、出場選手のさまざまな思惑が交錯して、2024年グランプリロードの最終章が紡がれていきます。
6日間にわたる大一番を前に、KEIRINグランプリ2024の出場権争いについて、改めてチェック!

***************
◆賞金争いの動向は?

KEIRINグランプリ2024の選考基準は以下の通り。
選考期間=2024年1月〜2024年11月(2024年度朝日新聞社杯競輪祭最終日)
(1)今年のG1優勝者
(2)パリ五輪自転車競技ケイリン金メダル獲得者(選考時S級S班またはS級1班在籍)
(3)選考用賞金獲得額上位者
ここから9選手が決定する。

まず、(1)今年のG1優勝者は、

2月全日本選抜競輪(岐阜)優勝:郡司浩平

5月日本選手権競輪(いわき平)優勝:平原康多

6月高松宮記念杯競輪(岸和田)優勝:北井佑季

8月オールスター競輪(平塚)優勝:古性優作

10月寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(弥彦)優勝:古性優作

古性優作が2回G1を制覇したほか、今年S1格の3名がG1を制しており、その分だけ現S級S班から降格者が出ることも確定しているシビアな状況だ。
山崎賢人は世界選手権のケイリンで金メダル獲得したが、今年は選考基準(2)が五輪のため該当者はいない。
(3)の賞金獲得上位者は、今年ここまで古性優作がG1を2回優勝しているため、残りは競輪祭優勝者と賞金枠から4名が選出される(もちろん今年のG1優勝者が競輪祭を勝てば、賞金枠も広がる)。

まず11月18日現在の獲得賞金ランキング(グランプリ選考用)を見てみよう。

「グランプリ選考用獲得賞金ランキング」

賞金は5位(G1優勝者を除くと1番目)が清水裕友、6位(同2番目)は眞杉匠、7位(同3番目)は新山響平、8位は脇本雄太と続く。清水と眞杉はほぼ差は無く、眞杉と新山の差は約1,100万円、新山と脇本の差は約220万円となっている。

すでに1億近い賞金額に迫る清水や眞杉は、賞金で逆転されるのは、かなりレアな条件がクリアされた時になり、ほぼ当確と見ていいだろう。
新山、脇本に関しても、競輪祭で賞金上積みできず、下位選手の優勝、ボーダー付近の選手が表彰台を独占したときなど、眞杉、清水ほどではないが、逆転される可能性は低い。なお、直近6開催では競輪祭前の賞金8,000万円付近で逆転出場を許したケースはない。

だが、競輪祭は決勝2着で約2,300万円、3着は約1,500万円と高額なだけに、条件次第では逆転出場を狙えるのも事実。これはあくまで単純計算になるが、ボーダー付近の選手が賞金上積みに失敗した場合(たとえば初日失格などのかなりレアケースが重なった場合)、坂井洋あたりまで準優勝(約2,300万円)で9位に入る可能性自体はあることになる。現在9位の岩本も、10位の深谷とは約500万円差で、深谷と吉田拓、窓場は約300万円差。ボーダー付近の選手も、まだまだ逆転が見込める状況だ。

※競輪祭の賞金表はこちら

◆競輪祭での逆転出場は?

競輪祭が現在の6日制勝ち上がりに変更されたのは2018年11月開催から。
ここまで6開催において、優勝者の競輪祭前の賞金ランキングを見ると

【優勝者と賞金ランキング】
2018年:浅井康太(5位)
2019年:松浦悠士(9位)
2020年:郡司浩平(6位)
2021年:吉田拓矢(11位)
2022年:新山響平(35位)
2023年:眞杉匠(4位)※
※同年にG1優勝あり

過去6開催で、19年から22年はG1初優勝選手。圏外から優勝者が出たのは21年と22年で、とくに22年は新山が35位から大逆転のG1初優勝を決めた。
18年、20年、23年はグランプリ圏内だった選手の優勝。19年の松浦はボーダーラインで競輪祭を迎え、見事に勝負駆けを最高の形で成功させた。

次に、優勝者以外の賞金争いを見ていくと……
18年は競輪祭の決勝3着で清水裕友が19位からジャンプアップしてグランプリ初出場の大躍進。20年はコロナ禍でG1中止もあり、賞金争いが例年より激化。9位の新田祐大、10位の守澤太志が競輪祭で8位の山田英明を抜いてグランプリ出場を決めている。21年は吉田拓矢の優勝により、8位につけていた山口拳矢が次点に。22年は新山の優勝で、9位だった清水裕友がグランプリ出場を逃した。そして昨年はすでにグランプリ権利ある眞杉が優勝。19位から逆転を狙った松井宏佑は準優勝で惜しくもグランプリ出場を逃し、9位の新山が順位を守り切っている。

過去6開催の結果でも、多くの逆転劇が演じられているが、賞金ランク7位以上につけて逆転されたことはなく、一方で、ランク外でも若手機動型がG1初優勝やGP出場を決めたケースも多い。グランプリへ残るイスはあとわずか。最後の決戦を制するのは果たして……。

◆現地レポートを毎日更新!
競輪祭G1(前検日)レポート【一次予選の注目選手ピックアップ】はこちら

***************
過去の競輪祭・決勝レポートはこちら
2021年優勝:眞杉匠
2022年優勝:新山響平
2021年優勝:吉田拓矢
2020年優勝:郡司浩平
2019年優勝:松浦悠士
2018年優勝:浅井康太
2017年優勝:新田祐大

(P-NAVI編集部)

閉じる

新着ニュース一覧