2022/11/27(日) 23:47
「第64回朝日新聞社杯競輪祭」最終日
KEIRINグランプリ2022の出場権をかけた今年最後のG1戦「第64回朝日新聞社杯競輪祭」が小倉競輪・北九州メディアドームで11月22日より6日間の日程で行われた。ドームバンク特有のハイスピードのレースは、二次予選でS級S班の佐藤慎太郎や古性優作、今年2つのタイトルを獲得する脇本雄太らが勝ち上がりを逃す激戦となった。
その中、北津留翼をはじめ園田匠ら九州勢が躍動して開催を盛り上げてきたが、決勝に進んだのは荒井崇博ひとりとなった。また、北日本勢の活躍も光り、連日先行で地区を先導した新山響平やグランドスラマーの新田祐大、S級S班の守澤太志、GP逆転出場を狙う成田和也がファイナルへ駒を進めた。さらに、共同通信社杯を優勝して好調の郡司浩平や小原太樹、G1初優出の坂井洋と平原康多が好連携で決勝進出を果たした。
迎えた決勝。先行態勢に入った新田の番手を奪いにかかる坂井の牽制をかわした新山が、番手から踏み出し、後続を引き離して1着でゴール。初のG1タイトルを獲得をすると同時に、今年最後のG1でKEIRINグランプリへの出場権を初めて手にし、場内の大声援を独り占めにした。
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【最終日12R=競輪祭G1決勝】
1/平原康多(SS・埼玉87期)
2/郡司浩平(SS・神奈川99期)
3/新田祐大(S1・福島90期)
4/新山響平(S1・青森107期)
5/荒井崇博(S1・佐賀82期)
6/小原太樹(S1・神奈川95期)
7/成田和也(S1・福島88期)
8/坂井洋(S1・栃木115期)
9/守澤太志(SS・秋田96期)
【レース展開】
誘導以下、8坂井-1平原、2郡司-6小原、5荒井、3新田-4新山-9守澤-7成田で周回。赤板前に荒井が内から関東ラインの後ろまでポジションを上げる。先頭の坂井は後続を警戒しつつ、仕掛けのタイミングを図る。赤板2コーナー前から新田がスパートをすると、坂井も応戦するが、最終HS前には新田が叩き切って先行態勢に入る。坂井は新田の番手で並走となるが、最終2コーナーから新田マークの新山が自力発動で捲りを打つ。守澤とは連携が崩れるが、一気に抜け出した新山がリードを広げる。後方から郡司が捲り追い込むも、新山が押し切り優勝のゴール。2着に郡司、3着に小原太樹が入線した。
【最終日12R=競輪祭G1決勝】
2車単4-2 1,900円(7番人気)
3連単4-2-6 14,260円(46番人気)
決まり手:捲り-捲り
優勝/新山響平(S1・青森107期)
今回戦績:予1・予1・D6・準2・決1
ラインの新田(祐大)さん、守澤(太志)さん、成田(和也)さんに感謝の気持ちでいっぱいです。本来ならば、自分がラインの前ですが、本気で優勝を狙いに行った時、先頭と新田さんの後ろと、どちらの方が確率が高いかを考えて、番手を回らせてもらいました。スタートを平原(康多)さんに取られましたが、その場合も考えていたので、展開通り。番手は譲る気はありませんでした。結果的に後ろから出ていきましたが、新田さんがスピードを上げていく感じなら、しっかり坂井(洋)を牽制しようと思っていました。最後は、誰かの車輪の音が聞こえるよう気がして、ただ下を向いてひたすらゴールまで踏みました。
レースが始まる前から、応援してくれる方がたくさんいて背中を押されました。嬉しかったです。(6年前の競輪祭では)新田さんに迷惑をかけたし、今回もお世話になったので、今度こそは恩返しできるような走りがしたいです。自転車競技をやっているときは、競輪がダメなら競技で、競技がダメなら競輪で、と甘い考えもあったのかもしれませんが、競技をやめて、競輪しか走るところがなくなったので、より一層、緊張感を持って走れていると思います。
グランプリのことは、あまり考えていなかったのですが、G1を獲るということはグランプリに出場するということなので、しっかり練習をして北日本で優勝を出せるように頑張ります。
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この結果、KEIRINグランプリ2022の出場予定選手が決定した。
古性優作(大阪100期)2年連続2回目
脇本雄太(福井94期)2年ぶり4回目
新田祐大(福島90期)2年ぶり8回目
新山響平(青森107期)初出場
松浦悠士(広島98期)4年連続4回目
佐藤慎太郎(福島78期)4年連続8回目
守澤太志(秋田96期)3年連続3回目
郡司浩平(神奈川99期)4年連続4回目
平原康多(埼玉87期)10年連続13回目
出場予定メンバーの詳細はこちら
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【最終日2R=S級一般】
再スタートするつもりでやっていきます
2着:松井宏佑(S1・神奈川113期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)
打鐘では、若干、踏み遅れたところがあって、中団を確保できないと思ったので、すかさず仕掛けました。先頭に出切ったら踏むだけだと思っていたので、ガムシャラに踏みました。現状ではトップの選手と戦う力がないことが改めて分かりました。次のビッグレースまで時間がたっぷりあるし、ゼロからスタートする気持ちで、フレームから乗り方など全て変えるつもりでやっていきたいと思っています。
【最終日8R=S級特選】
長い6日間の開催を1着で締めくくる
1着:清水裕友(SS・山口105期)
今日は、作戦が上手くはまって、臨機応変に対応できたと思います。最終BSでは(野原雅也の番手の)三谷(竜生)さんが躊躇(ちゅうちょ)しているようだったので、何とか行けた感じです。赤板で突っ張った分、脚はキツかったですが、越えられて、最後、ラインで決められたのはよかったです。前検日にランキング9位のプレッシャーを楽しみたいとハッタリをかましていたのですが、一つも面白くなかったし、キツかったです。
【最終日9R=S級特選】
気持ちのいい状態でグランプリを迎えたい
2着:松浦悠士(SS・広島98期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)
最終HSでは、(犬伏湧也が)先頭まで出切れそうだったので、すかさず追い上げましたが、諸橋(愛)さんに牽制されながら犬伏君の動向に集中しすぎて、後ろの気配を感じられなかったです。ラインを組んでいる以上は、先頭を最後まで見届けてから出ないとなかなか動けないので、(渡部幸訓に)行かれてからヤバいと思いました。(昨日落車したが)身体は大丈夫です。広島記念を走ってから、いい気持ちのままグランプリを迎えたいです。
【最終日11R=S級特秀】
気持ちを立て直しグランプリへ
1着:脇本雄太(S1・福井94期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)
想定外の展開でパニックになってしまったところがあり、何とか1着という感じです。仕掛けるタイミングがあったのですが、躊躇(ちゅうちょ)してしまったところがあり、反省ですね。脚の感触は悪くないですが、ラインで決められていないので、気持ちの面の修正が必要です。しっかり調整してグランプリに臨みたいと思います。(P-Navi編集部)