【小倉競輪祭G1】吉田拓矢がGP初出場を掴むG1初制覇

2021/11/24(水) 09:04

【小倉競輪祭G1】吉田拓矢がGP初出場を掴むG1初制覇

2021年11月23日
小倉競輪G1(最終日)第63回朝日新聞社杯競輪祭

今開催ここまでのレポート
初日 2日目 3日目 4日目 5日目

KEIRINグランプリ2021の出場権を巡る「聖地大決戦」と題された第63回朝日新聞社杯競輪祭G1。11月18日から23日まで小倉競輪場を舞台に、今年で4回目となるナイター6日制のサバイバルバトルが繰り広げられた。
予選道中では賞金ランキングでグランプリ圏内に入っていた山口拳矢が落車により欠場。さらにグランプリ出場のラストチャンスに挑んだ新田祐大、昨年のグランプリ覇者・和田健太郎や実力者の浅井康太らが相次いで準決勝敗退、優勝戦線から脱落するという過酷を極めるレースが続いた。決勝に進んだS班が松浦悠士と郡司浩平のみというのも、その過酷さを如実に表していた。
一方で、北津留翼、園田匠の福岡勢が連日の好走でスタンドを大いに沸かせ、スピード先行が際立つ新山響平、グランプリ出場に望みをつないだ吉田拓矢の107期両者の台頭も注目を集めた。
人気は割れたが、北津留と園田の福岡両者の折り返しが最終的に1・2番人気に推された決勝。レースは新山の主導権取りで、今年のタイトルホルダーが直線で激しく火花を散らす中、千載一遇のチャンスを狙っていた吉田が渾身の差しで、G1初優勝&初グランプリを決めるゴールに飛び込んでいった__。

【最終日・12R=S級決勝】
1/北津留翼(S1・福岡90期)
2/郡司浩平(SS・神奈川99期)
3/松浦悠士(SS・広島98期)
4/園田 匠(S1・福岡87期)
5/新山響平(S1・青森107期)
6/山田久徳(S1・京都93期)
7/吉田拓矢(S1・茨城107期)
8/渡邉一成(S1・福島88期)
9/古性優作(S1・大阪100期)

【レース展開】

打鐘目掛け上昇を開始する北日本ライン


最終HS、先行スピードを加速させる新山


最終3コーナー過ぎ、松浦の仕掛けを目標に吉田が動く


直線で抜け出した吉田が優勝のゴール

(レース展開)
誘導以下、1北津留-4園田、5新山―8渡邉、3松浦、2郡司、9古性-6山田、7吉田で周回。赤板前から古性が上昇すると、郡司も合わせて動き、赤板後に北津留をおさえていく。古性も再度動いて、郡司をかわして先頭に立つと、打鐘では新山が一気のスパートを仕掛ける。新山は古性を叩いて最終HSを先頭で通過。3番手に古性で、福岡勢は8番手に置かれる。最終2コーナーから中団の松浦が捲りを放つも、古性が合わせて踏み込み、さらに郡司が内を突いて3番手から抜け出しを図る。だが新山のスピードも良く、東北ラインが逃げ粘るかに思われたが、松浦の仕掛けを追った吉田が直線一気の追い込みでG1初優勝のゴール。2着に新山、3着に鋭く追い込んだ園田が入線した。

【第63回朝日新聞社杯競輪祭・決勝結果】
2車単7-5 6,700円(44番人気)
3連単7-5-4 55,370円(284番人気)
決まり手:差し-逃げ


ファンの声援に応える吉田選手


優勝/吉田拓矢(S1・茨城107期)
今回成績/一2着・一1着・D6着・準3着・決1着
次走出場予定/立川F1(12月13日~15日)

まだ実感が湧かないです。(ゴールした瞬間)これが感無量というのかなと思いました。古性さんのラインから組み立てて、一発狙っていただけでした。松浦さんが仕掛けて、その勢いをもらって行けた感じでした。4コーナー下って伸びる感じがあったので、なんとか届いて良かったです。(117期同期の新山と)ワンツーしてるのが信じられないです。弟も出てきて、僕も負けられないなと。一緒に練習をやっていて、すごく高めあってできているので、今日の結果に繋がってきているのかなと思いました。(平原、宿口と)3人で走れるというのが信じられないですし、グランプリが楽しみです。志願して前を走らせてもらい、関東で優勝者を出せるように頑張りたいです。

***************

この結果、KEIRINグランプリ2021の出場予定選手が決定した。

【KEIRINグランプリ2021出場予定選手】
・郡司浩平(神奈川99期)3年連続3回目
第36回読売新聞社杯全日本選抜競輪優勝
・松浦悠士(広島98期)3年連続3回目
第75回日本選手権競輪優勝
・宿口陽一(埼玉91期)初出場
第72回高松宮記念杯競輪優勝
・古性優作(大阪100期)初出場
第64回オールスター競輪優勝
・平原康多(埼玉87期)9年連続12回目
第30回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント優勝
・吉田拓矢(茨城107期)初出場
第63回朝日新聞社杯競輪祭優勝
・清水裕友(山口105期)4年連続4回目
獲得賞金額6位
・佐藤慎太郎(福島78期)3年連続7回目
獲得賞金額7位
・守澤太志(秋田96期)2年連続2回目
獲得賞金額8位

\小倉競輪祭(最終日)注目レースピックアップ/

激戦の連続だったシリーズ最終日のレースから編集部が注目レースをピックアップしました。

【最終日・5R=選抜】

2日目の落車を乗り越え、連に絡む走りで開催を終えた
2着:香川雄介(S1・香川76期)

前に出てから、石原(颯)が強かったですね。(ゴール前は)スピードを合わされて抜けないかと思いました。最後(福島)武士に押される感じがありました。落車のことは気にしない。でも良かったです。自分自身、見直さなければいけない部分もあって、このままでは淘汰されていくのでどうにかしたいです。

【最終日・8R=特選】

力を出し切る競走で逃げ切り
1着:岩本俊介(S1・千葉94期)

自分のペースに持ち込むには最高の展開でした。自分は力を全部出し切った方が、結果的にいい方向に向くので、改めて再確認した開催でした。なぜか知らないですけど、若い時より最近の方が強いような気がするんです。滝澤(正光)先生が仰っていましたが、やり始めたところからが競輪年齢。自転車を始めて13年くらいになりますが、やっと道具の使い方がちょっとだけ掴めてきたのかなという感じがします。

***************
【2021年ビッグレースのプレイバック】
10月寛仁親王牌(平原康多)
9月共同通信社杯(山口拳矢)
8月オールスター競輪(古性優作)
7月サマーナイトフェスティバル(松浦悠士)
6月高松宮記念杯競輪(宿口陽一)
5月日本選手権競輪(松浦悠士)
3月ウィナーズカップ(清水裕友)
2月全日本選抜競輪(郡司浩平)(P-Navi編集部)

閉じる

新着ニュース一覧