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【坂口楓華選手の真っすぐ前向きなパワー】木三原さくらの『恋して競輪ハンター』177Hunting

2025/03/31 (月) 10:30

木三原さくらの『恋して競輪ハンター』177Hunting

先日、チャリロトバンク玉野で行われた広島市営のF2開催『シン・TIPSTAR杯』は現地玉野のCSスタジオをジャックして、初のチャリチャン放送を行いました。お相手は競輪キャスターの先輩である赤澤佳美さん。全36レース、たっぷりと競輪予想し、また様々なジャンルのフリートークを繰り広げた3日間で、レース後の2部もたっぷり50分ほど。見逃した方は、ぜひアーカイブで。

また、この開催中にチャリチャンは放送回数2500回を迎えました。世の中ではリレーG3が開催される中で、F2デイレースで節目を迎えて、チャリチャンの初期を思い出しました。2013年に私がチャリチャンに出始めた頃は、松戸競輪も平塚競輪も平日のF2デイ開催の配信があったと記憶しています。ニコ生の来場を増やすために「F5を押して〜」なんて言いながら、リスナーさんのコメントに支えられて、競輪を学んできました。リスナーさんあってのチャリチャンです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

さて、この開催では優勝選手をスタジオにお迎えしての優勝インタビューを試みました。レース後の選手の生の声をたっぷり聴けて楽しかったですね。
その中で、L級ガールズ決勝を優勝した坂口楓華選手のインタビューに涙をこらえるのに必死でした。
3日間圧勝の完全優勝。しかし、坂口選手の耳に届いていたのは、称賛の声だけでは なかったそうです。勝っても勝っても厳しい声が届くこと。それが心に与える影響は想像するだけでも胸が苦しくなります。特にガールズケイリンは人気が極端に集中することがありますし、トップ選手たちは勝って当たり前の状況で、結果を出さなければなりません。その中で結果を出しても、なお批判されると、叱咤激励のつもりでも、結果として選手の心を削ぐことになってしまうのではと、外野ながらに心配になります。

しかし坂口選手はこう話しました。
「自分に求められることがそれだけ高く、またそれをできるって信じてくれているからだと思う」

これまで、何度か坂口選手にお話をうかがってきた中で、厳しい意見に悩んだ時期もあったと記憶しています。それが今、前向きな思考で受け止めて、言葉で発信できるに至るまで、どれだけの心身の鍛錬があったのだろうと思うと、私が泣きそうになりました。
刺さる言葉の処理は簡単ではないと、立場は違えど表に立つ身として痛いほど分かります。自信のないところがあれば、そこをめがけて言葉は刺さるし、気持ちを切り替えるために、皮肉に変えたり、遮断する方が簡単な気はするのですが、それをまっすぐ前向きな力に変えている坂口選手。それって本当に心のパワーがいることだと思います。そのパワーをつけるために、日々の練習とレースの中で、自分自身の強さにも弱さにも向き合ってきた坂口選手の努力を感じることができました。

「華のあるレースをしたい」。 そう話してくれた、坂口選手。来月には地元地区でのG1も待っています。鍛錬を重ねた心身が支える坂口選手の走りが、大舞台で大輪の華を咲かせる日も近いはず。その時を楽しみに応援していきたいです!

※写真はP-NAVI編集部が過去に別の開催で撮影したものです。

恋して競輪ハンター

木三原さくら

2013年夏に松戸競輪場で ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。 以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。 番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。 好きな選手のタイプは徹底先行! 好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。 “おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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